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3.富士山の動物たち(野鳥)

山麓帯
 スギ、ヒノキ、モミなどの人工林、牧草地などが広がっています。ここでは最近、ヒヨドリ、ムクドリ、オナガなどが増えていますが、これは植生の単純化と開発などによる環境の変化が理由と思われます。人工林と自然林の入り交わった林には、サンコウチョウ、キビタキ、ヤブサメ、オオルリなどの夏鳥やジョウビタキ、カシラダカ、マヒワ、ツグミ、シロハラなどの冬鳥も数多く見られます。湖沼や農業用水、湧水池などにはマガモなどのカモが渡来し、少数派となりつつあるヤマセミやカワセミも遊びにやってきます。
カワセミ ジョウビタキ ムクドリ ツグミ
シロハラ オオルリ ヒガラ サンコウチョウ
山地帯
 山麓帯と同種も多く見られ、富士山では最も野鳥の多いところです。広葉樹林ではオオタカ、ノスリのワシタカ科、コルリ、ビンズイ、アカハラ、ゴジョウカラなどを初め、ヒタキ科の野鳥が見られます。
草原ではオオジシギ、コヨシキリ、ノビタキ、ホオアカなどがにぎやかに歌っています。夏にはサンコウチョウが山麓から遊びにやってきます。冬になると漂鳥のウソ、カヤクグリ、ヒガラ、北国から飛来するミヤマホオジロ、マヒワなどを観察できます。
カシラダカ ノスリ アカハラ ミソサザイ

亜高山・高山帯
冬はその厳しい自然環境のゆえに野鳥の数は多くありませんが、夏は野鳥の天国です。森林限界の亜高山帯ではウソ、カヤクグリ、ホシガラス、ルリビタキ、ミソサザイ、ビンズイ等が観察でき高山帯ではイワヒバリ、アマツバメが見られます。
アマツバメの全長は20cm程度ですが、体の2倍以上もある翼を三日月形に広げて大変早く飛びます。海岸や高山のがけ地に巣を作りますが、大沢川渓谷部の断崖に集団繁殖しているのが確認されています。尚、富士砂防事務所内のSABOコミュニティーホールが「あまつばめ」と命名されるほど、富士砂防のマスコット的存在です。
ノビタキ コヨシキリ アマツバメ ビンズイ
ホシガラス ウソ ゴジュウカラ