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ICTレポート

 ICTレポートとは?

 ICT現場レポートとは、建設ICTに関する最新の現場や、技術を実際に触れてみて、その体験談や、実際活用されている方の生の情報を皆様に報告するものです。


 路面切削機の情報化施工を見学/寄稿「舗装工事における情報化施工」

さかのぼること平成25年12月5日(木)。三重県津市で今年度最後の「建設ICT現場見学会」を終えたあと、事務局2名は津市から少し南下し、三重県松阪市へ向かいました。国道42号において夜間施工を行っている、切削オーバーレイの現場を見学するためです。

今回お邪魔した現場は、「平成25年度 42号松阪地区事故対策工事」。施工者は、鹿島道路(株)さんです。

20時からの車線規制の前にまずは事務所で施工者さんからお話を伺いました。
舗装工事に関連する情報化施工技術のうち、グレーダやブルドーザについては概ね施工量が増え効率化が見込めるそうです。一方、路面切削機やアスファルトフィニッシャは、精度は上がるものの施工量としては通常施工とほぼ同等とのことでした。はたして実際の現場はどうでしょうか。

規制時間となり、現場へ移動。片側2車線のうち1車線を規制しての切削作業の開始です。

路面切削機の左右に操作モニターがあり、それぞれにオペレータを配置します。
従来施工の場合、事前測量により決定された切削厚さを20mピッチで路面に書き、それを基準にオペレータが随時切削厚を調整します。
情報化施工によるMC路面切削機には、両側制御と片側制御があり、今回は右側のみをマシンコントロールされていました。
…ということは、そちら側のオペレータは必要無くなり、路面への切削厚記入もなくなるから効率化が可能…?
 

…と思いきや、実際はオペレータも配置し、路面への切削厚記入も行っています。

理由としては、機械の位置情報把握のためのTSがミラーロストした際に、手動操作が必要となるためなどとのことでした。

また、現場は1車線を規制のため、車の往来はひっきりなし。さらに、切削機前にはダンプトラック、後ろにはスイーパーが配置されています。これらの車両の影響を受けないTS設置が必要であることから、右写真のとおり、高い位置へTSを設置していました。この設置手間や設置個所調整に、とても御苦労されているようでした。
 
このように効率化とは少し言い難いですが、施工精度は向上していることが考えられます。(管理測点以外でも高精度が得られるため。)
路面切削機は、情報化施工推進戦略の確認段階技術に位置されている技術であり、今後も検討が必要と感じました。

さて、今回お聞きした、舗装工事における情報化施工のメリット・デメリットにつきまして、とてもわかりやすくまとめてている資料をいただきました。ここでご紹介させていただきます。ぜひご覧ください。

道路建設における情報化施工の活用効果・課題  鹿島道路(株) 機械部 桑田直人 様

桑田様、資料のご提供ありがとうございました。

今後も、このように会員の皆様からのレポート・資料を掲載していきたいと考えています。建設ICT・情報化施工に関するレポートや発表資料など、ぜひご提供くださいませ。お待ちしております!

取材協力:鹿島道路(株)


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