木曽川上流河川事務所
最終更新日:令和6年1月19日
長良川の概要 Go to TOP

 長良川は、岐阜県郡上市の大日ヶ岳(標高 1,709m)を源とし、濃尾平野に入った後は岐阜市内を貫流し、伊自良川、犀川等の支川を合わせて南下し、木曽川及び揖斐川と背割堤を挟んで並行して流れ、三重県桑名市で揖斐川に合流する、幹川流路延長 166km、流域面積 1,985km²の一級河川です。
 長良川では、平成 16 年の台風 第23 号により、戦後最大規模の洪水(平成 16 年10 月洪水)が発生しました。
 このため、国土交通省では、将来目標である河川整備基本方針に対し、当面の整備として、戦後最大規模の洪水である平成16年10月洪水と同規模の洪水が発生しても、洪水を安全に流下させることを目標として、木曽川水系河川整備計画(平成20年3月策定、令和2年3月変更)に基づき、河川整備を進めています。


表 河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量

河川名 地点名 目標流量 洪水調節施設による
洪水調節量
河道整備流量
(河道の整備で対応する流量)
備考
長良川 忠節 8,100m³/s 400m³/s 7,700m³/s 平成16年10月
洪水対応
長良川における遊水地整備の概要

 令和元年度第1回木曽川水系流域委員会において美濃市横越地区及び関市池尻地区の2箇所が長良川遊水地の候補箇所として選定されたことを受け、令和2年3月に木曽川水系河川整備計画を変更し、計画に位置づけました。


表 長良川遊水地の概要

河川名 施行の場所 機能の概要等
湛水面積(ha) 容量(万m³) 目的
長良川 右岸 美濃市横越 約20 約144 洪水調節
右岸 関市池尻 約20 約55

※施設の規模は、令和4年9月時点における遊水地の概要を示したものであり、今後の検討により変更することがあります。

(参考)遊水地とは?

 遊水地は、洪水の一部を貯留して下流のピーク流量を低減させるために設けられる洪水調節施設です。


@平常時
  • 川の水位が越流堤の高さを超えるまで、遊水地に洪水は入ってこない
 
A洪水時
  • 川の水位が上昇し、越流堤の高さを超えると、遊水地に洪水が入ってくる
  • 遊水地に一時的に水を溜めることにより、下流の流量を低減させ水位を低下させる
 
B洪水後
  • 川の水位が低下し、遊水地内の水位よりも低くなると、排水門を開けて、貯めた水を川に戻す
   
(参考)長良川における主要洪水の概要
洪水発生年 要因 観測流量(忠節地点)
昭和27年6月 ダイナ台風 3,994m³/s
昭和34年9月 台風第15 号
(伊勢湾台風)
5,560m³/s
昭和35年8月 台風第11 号
台風第12 号
6,713m³/s
昭和36年6月 梅雨前線 6,268m³/s
昭和51年9月 台風第17 号
前線
6,368m³/s
平成16年10月 台風第23 号 7,667m³/s

※第72回河川整備基本方針検討小委員会資料より抜粋

長良川遊水地(美濃市地区)について
美濃市地区における河川整備の考え方

@河道掘削と遊水地整備により、平成16年10月洪水と同規模の洪水を計画高水位以下で流下させます。また、遊水地はそのために必要な貯水容量を確保します。

A河川環境に配慮して、平水位以上のみを掘削します。

B左岸堤防は、堤防点検の結果を踏まえ老朽化対策を行います。

※令和4年9月時点での検討状況を示すものであり、今後変更となる場合があります。

整備後の堤防高について

◆遊水地整備後の遊水地区間の堤防高は、周囲堤がT.P.約63.6m、左岸がT.P.約62.5m(72.2k地点)〜 T.P.約63.6m(72.6k地点、 72.8k地点)とする計画です。

※令和4年9月時点での検討状況を示すものであり、今後変更となる場合があります。

(参考)横断図

※令和4年9月時点での検討状況を示すものであり、今後変更となる場合があります。

遊水地整備等による効果

◆遊水地整備及び長良川本川の河道掘削により、平成16年10月洪水と同規模の洪水に対し、遊水地より上流(73.2k)で約0.8m、遊水地直下(72.0k)で約0.4mの水位低下効果を見込んでいます。

※令和4年9月時点での検討状況を示すものであり、今後変更となる場合があります。

河川環境への配慮

◆長良川遊水地の整備においては、事業箇所及び周辺を含めた環境調査を継続し、重要種の分布を確認するとともに、生息環境の保全に努めてまいります。

◆その具体的な手法について検討するため、木曽川上流河川事務所では、「長良川遊水地河川環境調査検討会」を設置し、令和3年12月24日に第1回検討会を開催しました。

◆第1回検討会では、検討会の進め方、長良川遊水地事業における河川環境保全の基本的な考え方等について事務局より説明し、了承されました。


表 長良川遊水地の整備における河川環境保全の基本的な考え方


@生息地が直接改変されず、濁水等の間接的な影響も受けない範囲

工程 工事前 工事中 工事後
対象 重要種 その他の確認種 重要種 その他の確認種 重要種 その他の確認種
調査 水辺の国勢調査
対策

A生息地が直接改変されないが、濁水等の間接的な影響を受ける範囲

工程 工事前 工事中 工事後
対象 重要種 その他の確認種 重要種 その他の確認種 重要種 その他の確認種
調査 水辺の国勢調査 水辺の国勢調査
(必要に応じ個別調査)
水辺の国勢調査 水辺の国勢調査
対策 (必要に応じ保全対策)

B生息地が直接改変される範囲

工程 工事前 工事中 工事後
対象 重要種 その他の確認種 重要種 その他の確認種 重要種 その他の確認種
調査 水辺の国勢調査
個別調査
水辺の国勢調査 水辺の国勢調査
対策 移植※ 移植※

※具体な移植対象種は第2回検討会以降に選定する。

(参考)遊水地の堤防高について

○本川を流れる水は下流に向かって流れており、上流の水位よりも下流の水位が低くなっています。

〇一方、遊水地内は水の流れはなく、水平に水が貯まることから、遊水地の周囲堤は上下流とも同じ高さで整備する必要があります。

 遊水地内に水がたまる様子(動画が再生されます)
長良川遊水地(関市地区)について
(準備中)
これまでの取り組み

【美濃市地区】

(地元説明会)

・平成27年12月19日 地元説明会
・平成28年6月25日 地元説明会
・平成29年6月24日 地元説明会
・令和元年6月29日 木曽三川ふれあいセミナー
・令和元年8月18日 地元説明会
・令和元年8月21日 地元説明会
・令和元年8月27日 地元説明会
・令和元年8月29日 地元説明会
・令和2年10月28日 木曽三川ふれあいセミナー
・令和2年10月30日 木曽三川ふれあいセミナー
・令和4年5月17日 地元説明会
・令和4年5月18日 地元説明会
・令和4年5月26日 地元説明会
・令和4年6月22日 地元説明会
・令和4年10月12日 地元説明会
・令和4年10月13日 地元説明会
・令和4年11月15日 地元説明会

(回覧板)

・令和3年8月1日 遊水地区間の国管理化について
・令和3年8月31日 堤防の浸透破壊に対する安全性の調査結果について
・令和4年2月7日 第1回長良川遊水地河川環境調査検討会の開催概要について
・令和4年11月1日 第2回長良川遊水地河川環境調査検討会の開催概要について


【関市地区】

(回覧板)

・令和6年1月4日 遊水地区間の国管理化について
よくある質問

◆よくある質問は こちら