天竜川流域について
天竜川上流域の地形・地質
天竜川上流域の大きな特徴は、もろい地質と険しい地形をあわせ持つ点です。さらに、山岳地には大量の雨が降るため、山から天竜川へと大量の水と土砂が流れ込むことになります。
もろい地質
天竜川流域には、風化しやすい花崗岩などが広範囲に分布しています。さらに、日本列島を縦断する大断層「中央構造線」や「糸魚川-静岡構造線」など、いくつもの構造線が走るもろい地質構造になっています。このため、山の斜面で大規模な崩壊や地すべりが起きています。
天竜川流域の構造線と花崗岩分布
急流河川・狭窄部・盆地が連続している地形
天竜川は諏訪湖に源を発し、長野県南部、愛知県東部、静岡県西部を貫いて遠州灘に注ぐ、流域面積5,090km2、幹川延長213kmの急流河川です。上流部は狭窄部と盆地が連続してつながる地形で、狭窄部上流の盆地に人口や資産が集中しています。さらに、3,000m級の山々が連なる中央アルプスや南アルプスから流れ込む支川はいずれも急勾配です。
このため、洪水時には支川から大量の水と土砂が一気に本川に流れ込み、狭窄部上流の盆地等では、ひとたび氾濫が起こると甚大な被害が発生します。
天竜川本川および支川の勾配
中央アルプス・南アルプスの間を流れる天竜川
山岳部で多い降水量
天竜川流域は、3,000m級の山岳地帯から太平洋の平野部まで南北に長い地形のため、流域の気候には大きな地域差があります。天竜川上流域は内陸性気候のため、年間降水量が約1,200~1,800mmと少ないのに対し、支川の源流域では約1,400~2,800mmと多くなっています。
年間降水量の比較
年平均降水量の分布