従来、ダムは治水、利水など主に下流地域の国土保全、国民生活の安定、産業経済の発展のために利用されてきました。
21世紀においては、これらのダムの効果に加えて、ダム及び水源地域の豊かな自然、文化等を活用した地域の振興及びバランスのとれた流域の発展を図ることにより、21世紀のグランドデザインの一部として機能することが期待されています。
このため、平成13年度から国土交通省では、直轄ダム、水資源機構ダムについて、地域ごとに、ダム水源地域の住民や自治体等と共同で、ダムを活かした水源地域の自立的、持続的な活性化を図るための「水源地域ビジョン」を策定することとしました。
新豊根ダムでは、平成16年度から2カ年をかけて、「自然環境」「観光交流」「人材育成」を主題として、豊根村を中心とした水源地域が、もっと元気に、いつまでも人との交流が図られるようなビジョン（行動計画）を地域住民の皆さまと話し合い、平成18年3月7日に決定しました。

水源地域ビジョンは、ダムを活かした水源地域の自立的・持続的な活性化を図るとともに、流域内の連携と交流によるバランスのとれた流域圏の発展を図ることを目的としています。

水源地域の自然環境や観光、人材育成に関する情報を天竜川流域、豊川流域等の住民へ発信し、来訪者への情報を豊富にする。

水源地域の豊かな自然環境をより多くの人に理解してもらうとともに、その保全に努める。

次世代に向けて、地域に暮らす「幅広い年齢層の参加」による地域づくりを促進する。

水源地域におけるイベント等をとおして、水源地域への新しい発見により新規・リピートの利用者増を図る。