クマタカ通信
vol.233 2020年度完成工事紹介その3-揖斐川砂防堰堤道路工事
2021年08月11日
クマタカ通信vol.233
2020年度の完成工事を、施工者の皆さんの苦労話を交えて紹介します。第3回は、揖斐川砂防堰堤道路工事に従事した西濃建設株式会社より寄稿いただきました。
2020年度の完成工事紹介その3
揖斐川砂防堰堤道路工事
1.工事の内容
この工事は、村之谷作業所、堂洞作業所及び西前の谷作業所の3箇所で施工しました。
1箇所目の村之谷作業所は、揖斐川の支流である村之谷に砂防堰堤を新設するための工事用道路を設置する工事です。急峻な地形なため作業ヤードの確保が困難な場所での工事でした。
2箇所目の堂洞作業所は、揖斐川左岸に形成される谷に新しく砂防堰堤を造るための工事用道路を設置する工事です。ふじはし道の駅の裏に位置しており、施工ヤードが非常に狭い場所での工事でした。
3箇所目の西前の谷作業所は、藤橋城横に位置する西前の谷の既設流路の修繕工事です。
2.現場技術者の声
〇現場代理人:髙木 良祐 / 〇監理技術者:髙木 克英
<村之谷作業所>
村之谷作業所では、急峻な地形が多く幅も狭いため作業ヤード等の確保に苦労しました。狭い施工箇所内で重機やダンプトラックが動くため、作業員と重機の接触事故や路肩からの墜落などが考えられ、また、現場入口付近は国道に隣接し民家があるため、安全管理には特に気をつけて取り組みました。
<堂洞作業所>
堂洞作業所も村之谷作業所と同様に施工ヤードが狭く、資機材の保管場所や工事車両の駐車場所の確保に苦労しました。さらに施工箇所のすぐ下には、ふじはし道の駅や水道施設があり、2段法面の掘削作業時に落石等の危険が高いため、落石対策として落石防護柵とネットを施工しました。
また法面工は、逆巻施工となり法面工と道路土工の段取り替えを随時行いながらの施工となりました。そのため施工ロスが大きくなり、工程管理で苦労しました。
<西前の谷作業所>
西前の谷では河川内での流路修繕工事となるため水替えを行いました。今年度は降雪量が例年よりも多く、雪解け水により増水し施工ができなくなることが度々あり、工程管理で苦労しました。
また資機材の搬入や設置作業では、クレーン作業で場内の架空線などと接触する危険があったため、防護管や注意喚起看板を設置して対策しました。
<全体>
当現場は、3箇所離れた場所でそれぞれの施工でしたので、連絡調整や現場間の移動など施工以外のところで苦労することが多くありました。現場条件などにより工程的にも余裕がありませんでしたが、工事関係者、近隣住民及び近隣施設の方と連絡を密にして施工上ロスが起こらないように調整し、無事に工事を完了することができました。
また、無事故無災害で苦情等もなく竣工できましたのは工事関係者、近隣住民及び施設の方々のご理解ご協力があってのことと思い、皆様には深く感謝申し上げます。
村之谷作業所
堂洞作業所
西前の谷作業所
3.工事概要
工事名:令和元年度 越美山系揖斐川砂防堰堤道路工事施工者:西濃建設㈱
工 期:2020年4月~2021年3月
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