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情報誌はちゅ〜す Vol.46 ピックアップ


 「ダムは大雨をせき止めるもの」と思われがちですが、それは正確ではありません。ダムの重要な役割は、洪水から下流域の安全を守ること。そのために、多方面から収集した情報や、データにもとづく操作規則等を総合的に判断し、放流を含む「防災操作」を行っているのです。
 蓮ダムのある櫛田川流域は日本でも雨量の大変多い地域として知られる大台ケ原の近くにあり、これまでもしばしば災害に見舞われてきました。なかでも、昭和34年9月の伊勢湾台風は、蓮ダム建設計画のきっかけとなった災害です。
 蓮ダムが行う防災操作のあらましはこうです。まず、蓮ダムの総貯水量は3,260万m3。洪水期(6月16日〜10月31日)には平常的な放流によってダム湖の水位を下げ、1,700万m3分の洪水を貯留できる容量を空けています。雨が降り出し、ダム湖に流れ込む洪水の水量が毎秒350m3までの間は、同じだけの水量をダムから放流します。やがて雨が強まり、毎秒350m3を超えた場合、毎秒350m3の一定量を下流に流し、超えた分の水量をダム湖に貯めます。こうして下流へ流す水量を減らすことで、河川の増水を軽減しているのです。もし大雨の時に降り注ぐ大量の雨水をすべてダム湖に貯めると、ダム湖はいっぱいになってしまい、下流へ流す水量の調節ができなくなります。
 こうした操作は、ダム上流の集水域に設置された雨量観測所や下流の水位観測所、あるいは気象庁の気象データ、河川監視カメラなどから得られる情報を検証しながら、職員が的確に判断し、操作しています。とくに近年はゲリラ豪雨など、計画を超える規模の大量の雨が降ることも増えており、つねに迅速な対応ができるよう心がけています。
 蓮ダムは河口から約74km離れたところに位置しています。下流の状況は、下流域の各所に設置された水位観測所などのデータや、関係各機関からの情報を集めて把握しています。そのうえで、適切な放流量となるようダムを操作し、下流域で大きな災害が起こらないように調節していきます。
 蓮ダム管理開始以来、最大雨量を記録した平成23年9月の台風12号では、蓮ダムの洪水調節の効果により、ダムがなかったと仮定した場合に比べて、下流域で約1.2m水位を下げることができました。
 所長の発令により行われますが、操作は2人体制を原則として、万一の人為的ミスを防ぐようにしています。制御は3階操作室の電源監視制御卓から行いますが、操作する各ゲートの電源を入れ、その後ゲートの開閉操作をコンピュータで行います。
 大雨によって流入量が毎秒9m3を越えると管理所は「注意体制」に入り、「副放流ゲート」を開きます。さらに、流入量が毎秒30m3を越えるおそれがある場合には「警戒体制」に移行します。この時、関係各機関へ連絡し、下流域に設置されたサイレン(放流警報)を鳴らし、現地のパトロールを行い、その後も流入量が増え続けると「主放流ゲート」を開きます。この順でゲートを開いていきますが、操作を行う前には関連機器の安全点検を行います。
 流入量がピークを過ぎ徐々に低下してくれば、主放流ゲート、副放流ゲートの順に今度はゲートを閉めていきます。
 集中豪雨などの際に「洪水調節」を行っている場合、蓮ダムホームページのトップページから、「川の水位低減効果」のページに入ると、リアルタイムでダムの水位低減効果を確認することができます。
 これは、蓮ダムに流入する水量、ダムに貯めている水量、ダムから川に流す水量、さらにこれによって蓮ダムから約14km下流に位置する田引水位観測所において河川水位がどの程度低くなっているかという速報値を発表しています。