■ 塩害

塩分の浸透で鋼材が腐食

日本ではコンクリート橋が海岸に面して建設されることが多くあります。
しかし、冬の季節風や台風による潮風にさらされてコンクリート内部に塩分が侵入し、中の鋼材が腐食する場合があります。
また、雪国では、冬期の凍結防止剤(ナトリウム等の塩化物)が散布されることで、同様の損傷が発生します。

塩分の浸透で鋼材が腐食

塩害のイメージ

塩害のイメージ

■ アルカリ骨材反応

化学反応でコンクリートが劣化

橋梁を支える橋脚の材料であるコンクリートは強アルカリ性です。
しかし、コンクリートの中に使われる砂や砂利には、この環境のなかで、化学反応をおこし、膨張するものがあります。この化学反応をアルカリ骨材反応といいます。
この化学反応をおこしたコンクリートでは、表面に網目状の亀裂が生じ、そこから白い物質がしみ出してくる現象が見られます。
また、コンクリートの亀裂により内部の鋼材が破断してしまうケースも確認されています。

化学反応でコンクリートが劣化

アルカリ骨材反応のイメージ

アルカリ骨材反応のイメージ

■ 疲労

繰り返しの荷重でひび割れ・亀裂

疲労は、交通荷重の繰り返しの影響によって損傷が生じる現象です。
コンクリートであればひび割れ、鋼材であれば亀裂となって現れます。

繰り返しの荷重でひび割れ・亀裂

疲労のイメージ(床版の例)

疲労のイメージ(床版の例)

■ 漏水・凍害・中性化による損傷

橋梁の形式によっては、「漏水による腐食」「凍害によるコンクリートの剥離」「コンクリートの中性化」など、
さまざまな損傷原因があり、その原因に即した対応が必要なため、日々のメンテナンスが重要です。

漏水による腐食(桁端部)

3大損傷以外の多様な損傷原因

漏水による腐食(支承)

3大損傷以外の多様な損傷原因

凍害によるコンクリートの剥離

3大損傷以外の多様な損傷原因

コンクリートの中性化

3大損傷以外の多様な損傷原因