事務所関連情報
ざざむし通信 第34号(2013/12/19)
ごみ、ゴミ、ごみ(平成25年12月16日 月)
ちょっとひどくないですか。無分別の家庭ゴミをレジ袋で30袋ほど。三峰川から天竜川まで点々と捨ててありました。この一連のものは内容物がほぼ同じで、同一人物、かつ常習的です。
太いものと細いものの2種類のたばこ、紙おむつ、犬のエサ、セブンイレブン+ローソン+綿半で生活。名前もだいたいわかりました。
滑りやすい堤防の斜面を降り、野バラのやぶをかき分け、カラスがつついて破れたゴミ袋。人のおむつの処理をしなければならないとは。夏はもっと、においとか・・・
あまりにもヒドイので、特定できたら通報します。罰金とかではなく、1年間毎日河川のごみ拾いを義務に課してほしいところです。
ざざむし(平成25年12月16日 月)
天竜川冬の風物詩でもある「ムシ踏み漁」、この通信のタイトルでもあるザザムシ採りです。河川巡視の途中だったので、声をかけてみました。
「ことしはあまり採れないなぁ」「上流の工事と台風の出水が影響していると思う」
「俺は長野のほうの出身だから、ザザムシは食べなかった」「このザザムシは卸すのよ」「ムシ踏みの鑑札は漁協の組合員でないとだめなんだ」
「マゴタロウ(ヘビトンボの幼虫)とヤゴが多いな」「今日はこのくらいにしておくよ」「手袋していないと手が荒れるよ。こいつらの体液の成分なのかな」
見せていただいたら、ヒゲナガカワトビケラがやはりほとんどで、ヘビトンボ、休眠中のヤゴ、ヒラタドロムシ、コガタシマトビケラでした。残念ながらカワゲラ、ナガレトビケラは見かけませんでした。
大島二番井を調べる(平成25年12月13日 金)
地域史研究者、土地改良区役員、伊那市創造館の皆さんと、旧高遠町小原にある大島二番井の遺構を調査しました。
大島二番井はもともと藤沢川を取水し、上大島の段丘に農業用水を供給する井筋でした。藤沢川の取水では量が不足したので、三峰川本川に水を求めることにしたのです。藤沢川に落として再取水する為替え水のしくみです。このためには、取水地点を現在の高遠ダム付近にまでさかのぼり、小原の狭さく部を越えなければなりません。これは難工事だったでしょう。
やむなく渓谷の岩盤をいくつかのトンネルで抜くことになり、今回案内した場所も、トンネル(出口)が見えます。20mほどはコンクリートで巻きたててある新しめのものですが、その先は素掘りで、崩落の危険もあるため進みませんでした。機会を見て、その先の探索をしたいものです。
河川の模型実験(平成25年12月12日 木)
つくば学園都市。最初に訪問したのは20代前半の駆け出しのころでした。その頃のつくばは、あまり施設も商店もなく、ただただ広い平野だったと記憶しています。夜になればそれこそ真っ暗で、寂しいところだと思ったものです。
今回の訪問は、飯田市にある鵞流峡の河川改修模型実験の見学。縮尺1/60は結構実地形を連想させるのに十分な大きさを持ち、流れの再現性という点で、なかなか見応えがありました。
模型実験の限界もありながら、模型実験でないと表現できないこともあり、特に移動床モデル(河川の土砂の移動を表現できる模型)の表現力は圧巻でした。これからの鵞流峡改修に向けて、おおきく踏み出そうとしています。天気がとてもよかったので、いろいろな条件を変えながら、ずっと眺めていたかったです。
しかし、つくばは遠い!
風景を考える(平成25年12月7日 土)
日本技術士会長野支部の主催で東京工業大学名誉教授の中村良夫先生による「山水都市の流儀」と題する講演会がありました。
日本人が日本の文化の中で、風景をどのようにとらえてきたのかといった話で、いろいろな見方があるのだと勉強になりました。ただ、山間地での生活と風景の成因と継承という点では、中世の都市文化とはまた違った見方も必要と感じました。
驚くことに、土木技術者にまじって地域史研究でお世話になっている矢島さんにお会いしましたし、西箕輪の山口さんを紹介いただき、人の広がりが増えました。
和泉原井筋(平成25年12月2日 月)
かんがいの歴史と遺構はいろいろあるものです。穴沢さんの案内で、今日は「和泉原井筋」を見せていただきました。旧長谷村小黒川の取水地点から水路と水路トンネルの遺構を探しながら、受益田面までのあいだ、斜面を登ったり降りたり。道があるわけではないので、登山のような半日になりました。
和泉原井筋は黒河内和泉原にかんがいするための農業用水路で、黒川の戸台川の合流点よりも上流で取水したもの。もともとこの水の行く先は、黒河内井筋の供給エリアだったのですが、標高的に結果的に水が到達できず、黒河内井筋はお鷹岩井筋と名称変更になり、新たに和泉原井筋を作ったということです。
申請が昭和13年に許可され、昭和19年に完成。しかし、昭和34年の三峰川総合開発・一貫水路の建設により比較的短命の用水路でした。
いろいろ勉強を(平成25年11月29日 金)
内部の勉強機会として「天竜塾」という講習会があります。その内容は多岐にわたり、事務手続きから技術的な話題、外部講師にお願いすることもあります。
今回、当事務所の精鋭3名が伊豆大島の土砂災害調査に派遣となった調査結果、特定外来生物であるオオキンケイギクの抑制対策、河川工事における多自然川づくりについてという、盛りだくさんの内容。それぞれが興味深い中身で、勉強になりました。
災害派遣では、全国からの派遣の第1弾のメンバーとして真っ先に伊豆大島に乗り込み、今後の雨による土石流の可能性を判定し、住民避難のための基礎資料づくりを担当。伊那谷のように谷地形がはっきりしていないので、場所の特定が難しかったようです。
オオキンケイギクの抑制対策では、チガヤという日本在来の植物によって抑制が可能ではないかという試験施工の報告。当出張所管内での試験施工も紹介されていますが、チガヤの植生が定着するまでは、もう少しかかります。
三峰川の森林鉄道(平成25年11月26日 火)
人と暮らしの伊那谷遺産に登録されている三峰川の森林鉄道跡を信州大学の小西先生と調査しました。先生は鋼橋のスペシャリストですが、自ら「てっちゃん」を名乗る鉄道好きでもあります。
三峰川には「浦森林鉄道」という旧長谷村杉島から三峰川の源流に向けた鉄道と、三峰川支川黒川沿いの「黒河内森林鉄道」があったようです。今回は、杉島貯木場から瀬戸峡アーチ橋の遺構を見てきました。
私も先生から紹介していただいた本「全国森林鉄道」を買い求めました。国の交通インフラとして整備された国鉄、JRの幹線鉄道と違い、個性豊かで手作り感満載のかわいらしい鉄道の姿は、けっこう惹かれるものがありますね。暖かくなったら、赤沢自然休養林の森林鉄道を訪ねてみたいと思いました。
堤防の空洞を調べるドクター(平成25年11月21日 木)
道路や堤防の下に空洞ができることがあります。河川の堤防では、コンクリートや石積みの護岸の下から水の流れで土砂が吸い出され、表面は普通なのに、空洞ができている・・・というのが1つのストーリーです。
これを調べるのは容易ではありません。壊して調べるのは確実ですが、現実的ではありませんので、「非破壊試験」という壊さずに調べる方法を考えます。古くからある方法は打音検査で、ハンマーなどで叩いた感触や音で判断するものです。最近の例では高速道路のトンネル設備の点検などで、ニュース映像にありました。この検査方法は多くの経験が必要かつ、かなり空洞化が進行した場合に有効です。今の時代、もう少しハイテクな方法がありそうです。
今回、レーダ探査という方法で調査しました。空洞の規模、深さや位置などがわかるようです。これとて、万能ではありませんが、打音検査よりも精度が良さそうです。この検査で、小規模な空洞化が確認され、ちょっとした穴を開けて内視鏡のようなもので見てみました。スケールが違うだけで、まったく医療の現場と同じですね。