事務所関連情報
ざざむし通信 第26号(2013/05/20
伊那街道の井戸(平成25年5月17日 金)
伊那街道(三州街道)の宿場町には人々が生活するための井戸が多くありましたが、段丘斜面からの清水もいくつかあったようです。
そのひとつ「中の清水」は今でも蒼い清水を湧出させています。伊那街道の東側下段の道沿いになるので、ものを洗ったりする場所だったのでしょうか。ふと、ふりかえれば、菜を洗う女性たちのにぎやかな声が、聞こえてきそうです。
現在の市街地は堤防の整備で開発された場所で、江戸時代は龍中耕地という耕作のためだけの土地だったようです。治水対策がすすめられ、あらたに土地の利用価値が上がったというわけですね。
河川の中のモノたち(平成25年5月14日 )
川の中のモノといっても、魚や水生昆虫のことではありません。河川には公園として利用されている箇所が多く、それは河川の空間利用という点ではたいへんありがたいことです。
しかしながら、河川は洪水の通り道であるということを考えると、いろいろモノがあっては困るわけです。最小限の遊具や四阿(あずまや)などは、洪水の時には転倒や撤去する構造になっています。これらの行為がスムーズに行うことができるか、確認しておく必要があります。
今日は施設管理者といっしょに確認のためにパトロールしました。昨年は大きな出水がなかったこともあり、今年は注意して準備しておく必要を感じます。
昔は水、今は車の通り道(平成25年5月13日 月)
西天竜の豊かな水が深沢川の広い谷を渡るためには、水路橋が良いと思ったのでしょう。いまはサイフォンで地下をくぐっていますので、この水路橋には水がありません。いまは箕輪町の町道橋になっています。
車で渡るのも視野の障害物がないので、気持ちがよいのですが、夜はちょっと恐いかも。下から覗いでみたら、結構いたみが激しいですね。「人と暮らしの伊那谷遺産」の登録となっていますが、今後は「そろばん滝」とともに、管理・保全について考える必要があるのかもしれません。
水の苦労(平成25年5月10日 金)
水量豊かでミネラル豊富な三峰川の水を農業に利用したい、という願いは強かったものの、暴れ川である三峰川の水を安定して田畑に引いてくるのは、かなり難工事だったでしょう。
伊東伝兵衛さんが当時の最新技術で完成させた鞠ヶ鼻ルートは、ほぼ今でも美和ダム・高遠ダムからの取水ルートと同じです。いま、この水をめぐる現地を訪れるなら、ダムからの取水を一度、新山川に落とし、再度下流で取水して伝兵衛井ルートに乗せるところも見どころです。
その区間だけ、新山川の水量が増えています。だから新山川の水は、三峰川本川と同じ色をしているのですね。その違いも、観察していただけます。
伝兵衛井「まほら伊那」の看板の表示がほとんど読めなくなっているのは、残念です。
イノシシと人間の境界線(平成25年5月10日 金)
シシガキとは猪垣とも鹿垣とも漢字をあてるようです。けものが田畑に進入するのを防ぐために、石垣や竹や枝で編んだ垣根。現代では電気柵ですが、江戸時代などで農村人口が少なかったときに、かなりの延長を構築、維持していたのはたいへんだったと思われます。
宮田村から伊那市諏訪形のこの猪垣は、石垣+土塁+木柵という構造だったようで、一部区間が復元されています。この場所もわかりにくいですね。興味があったら、伊那谷遺産デジタルコモンズを見てみてください。
艶三郎のはかない命(平成25年5月10日 金)
「水が得られたあかつきには命を捧げます」と祈って掘り、涌きだした御子柴艶三郎の横井戸は地中なので、はっきりとした場所がわかりませんが、分水する施設は、全円形分水漕の形になっているので、探しやすいです。
水路の先をさがすと水神様があり、説明看板があります。その付近が横井戸となっていると思われます。その御子柴艶三郎の井戸水は蒼くコンコンと流れ、農業用水だけではもったいない気もします。
明治28年に涌きだしたというのですから、それほど古い話でもない。自害しなくても良かったのにと思うのは、現代の私たちだからでしょうか。
そろばんのような滝とは(平成25年5月10日 金)
不思議な名前の滝ですが、西天竜幹線水路の流末が伊那市小沢川に注ぐ場所で、段丘を落ちる水路の名称です。
現在はその落差を利用した水力発電所があります。したがって、今では利用されていない水路の遺構なのですが、たしかに変わった形状の水路ですね。流速が速くなりすぎないよう、凹凸をもうけているのでしょう。
水路の損傷が激しく、木や草で覆われています。その落水部分はすでに民家の庭になって、河川への接続水路は道路になっています。看板類もないので、探すのが難しいかもしれません。地図があれば、西天竜幹線水路を一直線に南へ引張ると、簡単ですよ。
水を丸く分ける(平成25年4月30日 火)
大切な水を適切な割合に分けるというしくみは、簡単そうで結構難しいものです。水量の変化は水の速度を変え、速度が変わると割合が変わったりします。
この点、この全円形分水漕のしくみは秀逸ですね。おおよその分水割合を円形のパイで割っておきます。田畑の耕作面積の割合に変化があれば、穴をふさぐなどの細工をすることで対応も可能です。中心からのあふれ水で分水させるので、水の流れに左右されません。
この素晴らしいしくみ「全円形分水漕」は、不思議なことに辰野町から伊那市にわたる西天竜幹線水路ぞいにかたまって存在し、その規模は、日本で随一だというのです。「いいね!」
南アルプス開山祭(平成25年4月25日 木)
南アルプスの北部地区には、(甲斐)駒ヶ岳、仙丈ヶ岳などの素晴らしい山々があります。ちなみに、この2峰は以前何度か登ったのですが、林道バスが通行しているので、登りやすい山です。
歌宿というポイントまでが今回の開山範囲なのですが、天候も良くて眺望が素晴らしかったです。
伊那市職員のみなさんの、芸の達者ななかに混ぜていただいて、少しばかりの余興を奏でて参りました。下山してからのトン汁とおやきも、おいしゅうございました。
今シーズンの安全な登山をお祈りしております。そして、この地の再訪をかなえたいと思っています。