笑顔、きらきら、天竜川。 天竜川上流河川事務所
サイトマップ
Google(ロゴ)
災害/防災情報 天竜川を利用する 洪水に備える 土砂災害に備える 天竜川流域を考える 事務所関連情報
トップページ > 事務所関連情報 > 事務所通信 > 天竜川上流ニュースレター 59号(2017/5/9)
天竜川上流ニュースレター 59号(2017/5/9)

天竜川水防DAY

【会   場】赤穂公民館 講堂(駒ヶ根市)
【日   時】平成29年4月26日(水) 10:30〜16:10
【出 席 者】約60名


 天竜川上流域では、毎年、梅雨・台風などの出水期前の一日を「天竜川水防DAY」として位置づけています。「天竜川水防DAY」では、天竜川上流域の関係者の皆様と、防災に関する情報交換、意見交換を行うことにより、防災に対する意識向上、緊急時の相互の効率的な連携を推進することを目指しています。
 今回は終日行われた会議の中から、午後に開催された「安全な河川利用会議及び天竜川水系水質保全連絡協議会上流部会」と「諏訪・上伊那・下伊那地域における大規模土砂災害対策検討会」について報告します。

今年も水防DAYを開催しました。

今年も水防DAYを開催しました。

■安全な河川利用会議
 「天竜川の安全な河川利用会議」は、平成16年に中州に取り残された水難事故を契機として、関係機関が連携して水難事故を未然に防ぐため開催しています。
 昨年度は、天竜川で3件、天竜川の支流で2件の水難事故が発生し、魚釣りやラフティングによる事故が多く発生しています。また、レジャーによる河川利用と台風等による大雨が重なる7月〜10月に水難事故が多く、平成19年以降に発生した水難事故のうち、この時期の発生が8割を占めています。
 水難事故防止の取り組みとしては、毎年4月に行われる河川公園等の安全利用点検や管理体制の確認のほか、水生生物調査やかわらんべ講座、かわらんべまつりへの参加者を対象とした普及啓発活動などを行っています。
 市町村等においても、増水中の川に近づかないことを防災行政無線で呼びかけるなど、河川管理者と関係機関が情報を共有しながら、水難事故の防止に連携して取り組むことを確認しました。

安全な河川利用会議の趣旨説明

安全な河川利用会議の趣旨説明

■天竜川水系水質保全連絡協議会 上流部会
 「天竜川水系水質保全連絡協議会」は、昭和49年に設立された協議会です。今年の会議では、水質事故防止に向けた取り組みについて確認しました。水質事故の件数は、平成25年度以降は減少傾向にあるものの、毎年数件の事故が発生しており、昨年度は4件の水質事故が発生しました。水質事故の要因としては油類の流出が多く、オイルフェンスの設置訓練や油処理の講習などの現地対策訓練に今後も取り組んでまいります。
 水質事故は、早期に止めることが非常に重要であり、天竜川に流出物等が流れ込むと回収が困難で影響は広範囲に及ぶこととなります。今後も関係機関で連携を取りながら、水質事故の発生時には迅速な早期対応が重要であることを会議で再確認しました。

流域の行政など関係機関が多数参加

流域の行政など関係機関が多数参加

■諏訪・上伊那・下伊那地域における大規模土砂災害対策検討会
 平成26年は広島県や南木曽で大規模な土砂災害が発生したほか、記憶に新しい昨年の熊本地震では土石流など甚大な被害も発生するなど、いつどこで大規模土砂災害が発生するか予測困難な状況となっています。
 本検討会は、大規模な土砂災害が発生した場合に、土砂災害から国土並びに国民の生命・財産を守るために必要な対策を関係行政機関で連携しながら実施することを目的とし、従来の上伊那・下伊那地域に加えて今年度から新たに諏訪地域が加わり開催しました。
 昨年の熊本地震では、熊本県・大分県で発生した土砂災害は190件に上り、特に阿蘇大橋地区では大規模な斜面崩壊が発生したことを写真とともに説明しました。熊本地震のような広域的かつ大規模な災害が発生した場合、行政担当者のほか、消防や警察、自衛隊など多くの関係者が現地に入り、情報収集・整理にあたる一方で、救助活動も同時に行われることから、危険箇所の抽出や点検作業などにあたる人員が不足し、情報の収集が困難になることを報告しました。また、現地の地名に詳しくない人が多数訪れることから、場所の説明にかなりの時間が取られる状況を紹介し、災害発生時の混乱状態を見越した役割分担や情報伝達方法の整備の必要性を確認しました。

熊本地震の際の経験を紹介 災害時の現地の状況をイメージした事前準備の重要性を改めて確認した。

熊本地震の際の経験を紹介
災害時の現地の状況をイメージした
事前準備の重要性を改めて確認した。

 会議では、岡谷市危機管理室の担当者から、岡谷市における取り組み内容についても紹介されました。平成18年7月豪雨により甚大な被害が発生した岡谷市では、豪雨災害の体験と教訓を永久に忘れないように7月19日を岡谷市防災の日として制定しました。当時の教訓を生かし、地域間で情報を共有するために市職員を地域連絡員として派遣する制度を定めたほか、デジタル簡易無線を各地区に配備するなどの対策が取られていることが紹介されました。

岡谷市危機管理室からの報告

岡谷市危機管理室からの報告

 これから梅雨・台風などの出水期を迎えますが、河川管理者と各行政機関が連携し、河川における災害や事故を未然に防ぐ取り組みを続けてまいります。

国土交通省 中部地方整備局
天竜川上流河川事務所

〒399-4114
長野県駒ヶ根市上穂南7番10号

TEL
FAX
0265-81-6411
0265-81-6419
Copyright(C) 2006 天竜川上流河川事務所