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天竜川上流ニュースレター 49号(2015/10/21)

第72回天竜塾 開放講座「ロボット点検技術」

【会    場】座学:天竜川上流河川事務所2階会議室
        現地:天竜川右岸の宮田排水樋管
【日    時】平成27年9月28日(月)
              第1部 13:10〜15:15
              第2部 15:15〜17:15
【出 席 者】90名(第1部:37名、第2部:53名)

 天竜川上流河川事務所では、職員の技術力向上を目指し、業務遂行の一助となる知識・経験・情報等の共有・習得を目的に、「天竜塾」と称した講演会や研修会等を開催しています。
 今回は、ロボットによる点検技術に関する講習会を開放講座という形で開催し、管内の土木施設の維持管理を担う行政機関職員(他事務所や市町村)にも参加いただきました。

 はじめに、塾長である中谷事務所長より開会挨拶及び本講習会の趣旨説明を行いました。近年、多発している自然災害からの復旧現場や、老朽化した社会資本の維持管理・点検作業において、様々なロボット技術の活用が進んでおり、このような技術を適切に利用できる技術者育成の重要性を提起しました。

塾長の挨拶

塾長の挨拶

【座学講習】
■ロボットコンソーシアム及び建設技術フェアについて
(報告者:中部地方整備局施工企画課 石川祐一)
 インフラの維持管理の効率化・高度化、災害時の被災状況の把握や応急対策の迅速化を図っていく目的で、産・学・官が建設産業においてロボット機械を活用していくための情報共有の場として平成27年4月に「中部圏インフラ用ロボットコンソーシアム」が設立されたことが紹介されました。今後、会員相互に情報共有・交換を行って、建設現場でのロボット技術の活用に向けた検討や技術開発を進めていくとのことで、その成果が期待されます。

■ロボット点検技術について
◎UAVを用いた点検技術
(報告者:パシフィックコンサルタンツ(株))
 UAV【注1】を用いたダムや河川構造物の点検技術について紹介がありました。
 空中からの写真撮影に加え、水中からも写真を撮影することで、3次元データとして、ダム施設等の状況(漏水やクラック位置等)が整理できるとのことです。写真データから施設の細部まで立体的に確認できる点で今後の活用が期待されます。

◎樋門・樋管【注2】の点検機械による点検作業
(報告者:パシフィックコンサルタンツ(株))
 現在、作業員が歩いて状況記録、写真撮影を行っている樋門・樋管の点検について、効率化・高度化のための点検機械について紹介がありました。
 狭い樋管でも効率よく、精度高く、安全に作業が行えるよう工夫した点などについて説明があり、今後、様々な形状な樋門・樋管でも活用できるよう改良を進めていくとのことでした。

座学講習の様子

座学講習の様子

【現地講習】
■UAVのデモフライト、空撮作業
(報告者:パシフィックコンサルタンツ(株))
 現地に移動し、実際に使われているUAVのデモフライト、空撮作業の様子を見学しました。UAVの実物やフライトの様子を見学しつつ、UAVを実際に使うにあたっての作業の進め方や留意点、活用の可能性等について、活発な意見交換がありました。

デモで使用されたUAV

デモで使用されたUAV

UAVのデモフライト
UAVのデモフライト

■樋門・樋管の点検機械によるデモ点検
(報告者:パシフィックコンサルタンツ(株))
 樋門・樋管の点検機械の実物について説明を受けた後、10cm程度の水が流れる宮田排水樋管でのデモ点検作業を見学しました。狭い樋管の中で、明るいライトのもと、写真が撮影される状況が確認できました。

樋門・樋管点検機械の説明
樋門・樋管点検機械の説明

実際の樋管での点検デモ
実際の樋管での点検デモ

事務所職員も点検機械に試乗しました
事務所職員も点検機械に試乗しました

 近年、財政制約が必要となる中、河川管理に必要なインフラ整備を進めるにあたり、既存の施設をしっかりと点検しつつ効率的、効果的に維持管理・更新していくことが求められています。
 天竜川上流河川事務所では、今回の講習会で紹介されたような新技術も活用しつつ、流域内の施設状況等を把握し、効率的な施設の維持管理や更新について検討してまいります。

【注1】UAVとは?
 「Unmanned aerial vehicle」の略称で、無人航空機のことです。「ドローン」とも呼ばれています。民生利用としては、ヘリコプターのタイプが主に用いられており、近年では、より安定した飛行が可能な複数の羽が付いたマルチコプターが主流となっています。古くは農薬散布、近年では災害監視や空中写真撮影、構造物のモニタリング等、様々な用途に用いられています。

【注2】樋門・樋管とは?
 周辺の小河川や水路等が大きな河川に合流する場所に設けられた施設です。堤防の中に管を通して水を通水させる構造で比較的小規模なものを樋管、堤防に大きな門のような大規模な施設を設置したものを樋門と呼んでいます。大きな河川の水位が高くなった際に堤防の外に水が逆流しないようにする役割を持っています。

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