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天竜川上流ニュースレター 41号(2015/6/8)

天竜川災害伝承シンポジウム

【会  場】飯田文化会館
【日  時】平成27年5月29日(金) 13:20〜17:30
【来場者】約700名


 伊那谷を襲った大災害:未の満水(ひつじのまんすい)から300年、池口崩れから1300年の節目を迎える今年、大規模災害の教訓伝承を目的とした「天竜川災害伝承シンポジウム」を飯田建設事務所、飯田市、高森町、当事務所の主催により開催しました。
 会場には一般住民、建設業界、地域史研究者、行政など約700名が来場し、基調講演とパネルディスカッションを通じて、過去の大規模災害やその対応について学び、次世代に向けての災害教訓伝承について考えました。
 基調講演では、遠山の埋没林研究を通じて大規模災害の恐ろしさを知った寺岡義治さん(伊那谷自然友の会)は、今後もくり返される可能性のある災害であることを危惧し、埋没林を通じた災害伝承の重要性を指摘されました。
 行政の立場で災害対策の現場の指揮を執られたご経験を持つ尾田栄章さん(福島県広野町役場)は、災害時の決断は瞬間の判断であり、経験と自身が判断の基礎であるとし、「日頃から準備できている災害は災害ではない。異常な災害に対して最大限想定して準備していく」ことが重要であると、災害対応の教訓を示されました。
 パネルディスカッションでは、伊那谷で長く地学研究をされた松島信幸さん(理学博士)は、地域の災害の教訓として「地震災害の後に来る豪雨が大水害を引き起こす」ことや「戻り梅雨」には注意しなければならないと、注意を喚起されました。行政の立場の4名のパネラーからは、災害やその対応の実態報告があり、災害対応としてリーダーシップが求められると同時に、地域防災力の向上として地域連携が必要性であることの認識で一致しました。
 今後も発生するであろう大災害に向けての提言として、コーディネーターの北澤秋司さん(信州大学名誉教授)は、住んでいる地域の災害履歴や環境特性などをよく知ることと、災害に対しての地域の連携強化がカギを握ることをディスカッションの総括としてシンポジウムを締めくくりました。
 なお、前座のアトラクションでは伊那谷伝統芸能の「黒田人形」の次世代を担う中学生の熱演に会場が盛り上がり、また別会場でのパネル・映像の展示にも多くの方に足をお運びいただきました。
 伊那谷では「未の年」に洪水が起こると言い伝えがあります。これから迎える梅雨季を前に今一度、過去の水害から学び、水害への備えを再確認しましょう。


開会にあたり、飯田市長、飯田建設事務所長にご挨拶いただき、当事務所長も開催趣旨を述べました。

開会にあたり、飯田市長、飯田建設事務所長にご挨拶いただき、当事務所長も開催趣旨を述べました。

【アトラクション】高陵中学校黒田人形部による「黒田人形」の上演<演題:生写朝顔日記 大井川の段>

【アトラクション】高陵中学校黒田人形部による「黒田人形」の上演<演題:生写朝顔日記 大井川の段>

【基調講演】寺岡義治さん(伊那谷自然友の会)による「池口崩れと埋没林の研究」

【基調講演】寺岡義治さん(伊那谷自然友の会)による「池口崩れと埋没林の研究」

【基調講演】尾田栄章さん(福島県広野町役場)による「東日本大震災と原発事故からの復興最前線『広野町』で感じること」

【基調講演】尾田栄章さん(福島県広野町役場)による「東日本大震災と原発事故からの復興最前線『広野町』で感じること」

ほぼ満席の会場(第2部パネルディスカッションのようす)

ほぼ満席の会場(第2部パネルディスカッションのようす)

【パネルディスカッション】コーディネーター(写真左)北澤秋司さん(信州大学名誉教授)と、パネリスト(写真中央から)松島信幸さん(理学博士)、尾田栄章さん(福島県広野町役場)、桂 稔さん(飯田広域消防本部消防長)、蒲原潤一さん(長野県砂防課長)、事務所長

【パネルディスカッション】コーディネーター(写真左)北澤秋司さん(信州大学名誉教授)と、パネリスト(写真中央から)松島信幸さん(理学博士)、尾田栄章さん(福島県広野町役場)、桂 稔さん(飯田広域消防本部消防長)、蒲原潤一さん(長野県砂防課長)、事務所長

盛会のうちに閉会

盛会のうちに閉会

会場別室では未の満水・池口崩れパネル・映像のほか関連の防災パネル展も開催

会場別室では未の満水・池口崩れパネル・映像のほか関連の防災パネル展も開催

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