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天竜川上流ニュースレター 29号(2014/5/8)

天竜川水防DAY

【会  場】駒ヶ根市立赤穂公民館
【日  時】平成26年4月30日(水) 10:30〜16:20
【出席者】約80名


 天竜川上流域では、毎年、梅雨・台風などの出水期前の一日を『天竜川水防DAY』として位置づけています。『天竜川水防DAY』では、天竜川上流域の防災に関する関係者の皆様と、防災に関する会議、情報交換、講演会などを行うことで、防災に対する意識向上、緊急時の相互の効率的な連携を推進することを目指しています。

 「天竜川水防連絡会」では、迅速に水防活動を行うため、必要な重要水防箇所、河川改修の状況、水防警報、洪水予警報の連絡系統、既往洪水における出水状況、水防資材整備状況、その他水防に必要な河川情報を防災関係機関で共有しています。平成26年度も引き続き、水害の予防・軽減を図っていきます。

会議の様子

会議の様子

 「美和ダム小渋ダム放流連絡会」では、ダム放流時の危害防止のため、過年度のダム操作実績報告や、ダムからの情報伝達方法の共有などの防災関係機関との連携強化を図っています。平成26年5月にはダム管理演習を予定しているなど、引き続き河川利用者の安全な避難やダムに関する啓発活動を図っていきます。

 「天竜川の安全な河川利用会議」では、安全に河川を利用していただくため、河川敷地を利用した公園の施設及び危険箇所の点検、小中学生を対象とした川の仕組みと川の安全な利用についての出前講座を行うなど水難事故防止に向けた啓発活動を行っています。近年の水難事故は、平成24年が7件、平成25年が1件となっています。平成26年度は水難事故ゼロを目指して、活動していきます。

会議の様子

会議の様子

 「天竜川水系水質保全連絡協議会 上流部会」では、天竜川水系の河川及び水路に係わる水質保全のため、防災関係機関の連絡調整を図り、水質事故発生状況の把握、水質事故現地対策訓練を実施などにより、水質事故対策の活動を行っています。平成26年度も引き続き、水質事故の未然防止や水質事故拡散防止を図っていきます。

講演会の様子

講演会の様子

 「防災講演会」では、「住民の防災意識向上を目指して −伊那市で実施したリスクコミュニケーション手法ほか−」と題して、大村さつき氏に講演いただきました。
 大村さつき氏は、伊那市の出身で、信州大学理学部地質科学科、筑波大学大学院環境防災学講座で地質や砂防、心理学、社会システムなどについて学び、現在は建設コンサルタント会社において、砂防分野の業務に従事しています。
 講演の内容は、@近年の土砂災害の現状と課題、Aリスクコミュニケーション、B伊那市で実施したリスクコミュニケーション事例の紹介、C全国で実施されている取り組み事例の紹介です。

 「近年の土砂災害の現状と課題」では、土砂災害は、全国各地で発生しており、地域ごとに異なるリスクを有していること、災害犠牲者の約8割が避難行動をとっておらず、「危険なことは私には起こらない」という意識がはたらいていることが 示されました。また、土砂災害を経験した市町村のヒアリング結果では、避難勧告等の発令の判断の難しさなどの課題が挙げられました。
 これらの課題解決のひとつに、「リスクコミュニケーション」の重要さが示されました。リスクコミュニケーションの目的は、正しいリスク認識の形成、リスク関係者間の信頼の強化などで、人が行動を起こすまでの5つの段階的モデルが示されました。

講演者:大村さつき氏

講演者:大村さつき氏

 「伊那市で実施したリスクコミュニケーション事例の紹介」では、TFP手法(アンケートの回答などと同時に、災害対処方法を検討させるアンケート式自己学習プログラム)により、市民の防災に対する考えの把握、防災知識の向上を図ったことが示されました。アンケート結果では、約30%の市民が、自宅からの避難場所を「避難場所を決めていない・避難しない」、約25%の市民が伊那市防災マップを「どこにあるか分からない・もらっていない」と回答していることが示されました。

アンケート式自己学習プログラム資料

アンケート式自己学習プログラム資料

 アンケート実施後は、「リスクへの気付き・理解」が市民に大きく浸透しましたが、一方「避難行動の実行」への浸透は、「リスクへの気付き・理解」ほど、浸透していないことが示され、伊那市においても、避難行動への実施が課題であることが示されました。

 これから梅雨・台風などの出水期を迎えますが、防災関係機関及び地域住民が協力して災害の警戒防御にあたり、「忘れない防災意識」と「地域防災力」で災害のない暮らしを実現していきましょう。

国土交通省 中部地方整備局
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