笑顔、きらきら、天竜川。 天竜川上流河川事務所
サイトマップ
Google(ロゴ)
災害/防災情報 天竜川を利用する 洪水に備える 土砂災害に備える 天竜川流域を考える 事務所関連情報
トップページ > 事務所関連情報 > 事務所通信 > 天竜川上流ニュースレター 17号(2013/2/4)
天竜川上流ニュースレター 17号(2013/2/4)

信州“いい川”づくり研修会
 多自然川づくり〜その技術と推進の仕組み〜

【主催】    特定非営利活動法人 天竜川ゆめ会議
         特定非営利活動法人 全国水環境交流会
【場所】    飯島町文化館 小ホール
【日時】    平成25年1月24日(木) 10:00〜16:00

 国土交通省では、多自然川づくりの新たな展開を図るべく「多自然川づくり基本指針」を平成18年10月に定めました。これを受け、「多自然川づくり研究会」は、川づくりの考え方や計画・施工に関する技術の研究・広報活動とともに、全国各地において公開型研修会を主催していますが、今回、この「いい川づくり研修会」が長野県伊那谷を会場として開催されました。
 研修会は、多自然川づくりの理念を現場に活かし、課題を解決すること、継続的に理念・技術を引き継いでいくことを目的としています。参加者は、県や市町村の担当者、土木系の民間会社の皆さんなど約120名が集まりました。

会場の様子

会場の様子

 基調講演となる【講座】では、3名の講師による講義が行われました。玉井信行先生(東京大学名誉教授)には「応用生態工学と河川について考える」と題したお話の中で、河川の自然特性、最近の河川管理の事例やモニタリングの手引きと、応用生態工学会の活動をご紹介いただきました。
 沖野外輝夫先生(信州大学名誉教授)には「洪水がつくる川の自然」について、河川の付着藻類による基礎生産力に着目した解析を説明いただきました。
 萱場祐一先生((独)土木研究所:河川生態系チーム)には「多自然川づくりポイントブックVのポイント」のご紹介と本の中で述べられている主な川づくり技術について講義いただきました。

講座1:玉井先生

講座1:玉井先生

講座2:沖野先生

講座2:沖野先生

講座3:萱場 上席研究員

講座3:萱場 上席研究員

 午後の【事例報告】では、「“清流”岐阜県の川づくり事例」を松本省吾さん(岐阜県県土整備部)に、「長野県の川づくりの取組み事例2」を鎌田朝秀さん(長野県建設部)に紹介いただきました。また、当事務所工務課長の矢澤が天竜川における激特事業での経験を「長野県の川づくりの取組み事例1」として紹介いたしました。

岐阜県からの報告:松本さん

岐阜県からの報告:松本さん

長野県からの報告1:矢澤(当事務所)

長野県からの報告1:矢澤(当事務所)

長野県からの報告2:鎌田さん

長野県からの報告2:鎌田さん

 会場参加の【事例の検証と討論】では、討論のコーディネーターを多自然川づくり研究会の吉村伸一さん((株)吉村伸一流域計画室)が努め、パネラーの松本さん(前出)、鎌田さん(前出)、藤井さん(水管理・国土保全局河川環境課)と矢澤(当事務所)の4名により、それぞれの立場での多自然工法の課題や対策について紹介がありました。多自然工法を取り入れるにあたっての行政の意識の変化、出来型管理の課題、天竜川激特事業での多自然川づくりについて、会場からの意見も加わり、議論は深まりました。
 会場には地元漁協や上伊那農業高校の生徒の皆さんの姿も見え、多自然川づくりへの関心の高さが伺えました。上伊那農業高校の生徒さんからは、自分たちは子供の頃から川で遊ぶ機会が少なく、あまり身近な存在ではないと感じていること、川と親しむための行政側の取り組みについて質問がありました。また、今の天竜川は、イベントでもないかぎり子供たちの姿がほとんど見られないとの声も寄せられ、河川管理者としては大変参考になる討論となりました。
 討論のまとめとして、コーディネーターの吉村さんより、自ら手がけた都市河川の改修事例の紹介と、今後の目指すべき方向性として、【まずは設計のレベルを上げる必要があること、複雑な地形を尊重すること、川の中だけでなくトータルとして空間を見る必要があること】が示されました。
 活発な意見交換を通じて、地域に合った多自然川づくりに、さらに一歩前進の研修会となりました。

事例報告と討論(パネルディスカッション)

事例報告と討論(パネルディスカッション)

国土交通省 中部地方整備局
天竜川上流河川事務所

〒399-4114
長野県駒ヶ根市上穂南7番10号

TEL
FAX
0265-81-6411
0265-81-6419
Copyright(C) 2006 天竜川上流河川事務所