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天竜川上流ニュースレター 11号(2012/8/31)

2年連続、管内全地点で「きれいな水」と判定。
〜平成24年度 天竜川上流部の水生生物調査より〜

水生生物調査

 今年で29回目となる水生生物調査を延べ240人超の一般参加者の皆様と一緒に行いました。この調査は川の水質を生き物と関連づけて調査するもので、水質の指標となるたくさんの水生生物などを採集して調べました。
 今年は水生昆虫のほか、アカザやカジカ、ダルマガエルなどの希少種をはじめ、コイ、フナ、ドジョウ、ナマズなどたくさんの生き物を捕まえることができ、より川に親しみながら生物多様性についても体感することができました。
以下、調査地点毎の概要です。

7月31日(火)AM 飯田市・天竜川 天龍橋下流
0731am 0731am

 前日まで水量が多い状態が続いたため、とれた水生生物は少なめでしたが「きれいな水」の指標となるヒラタカゲロウ、ヘビトンボが多数を占めました。魚では希少なアカザをつかまえることもできました。

7月31日(火)PM 飯田市・松川 上溝橋下流
0731pm 0731pm

 「きれいな水」の指標となるサワガニ、ヒラタカゲロウが多く、水際植物が多いこともありオニヤンマやサナエトンボ類のヤゴも多数とれました。
 左の写真は、つかまえた水生生物がどんな生き物なのか説明している場面です。

8月1日(水)AM 高森町・天竜川 明神橋下流
0801am 0801am

 「きれいな水」の指標となるヒラタカゲロウが多数を占める結果となりました。魚では天竜川でおなじみのカワヨシノボリをつかまえることができました。
 左の写真、上段は水の流れの速さを計測している場面、下段はカワヨシノボリの卵です。

8月1日(水)PM 豊丘村・虻川 新虻川橋付近
0801pm 0801pm

 ここは渓流の生き物が多く見つかる場所です。「きれいな水」の指標となるブユが多数を占め、次いでカワゲラが多くとれました。カジカ、アカザをはじめ魚もたくさんとれ、美声で知られるカジカガエルのオタマジャクシもとれました。
 写真は、石の裏を見ながら水生昆虫の巣や生活について説明している場面です。

8月2日(木)AM 中川村・天竜川 天の中川橋下流
0802am 0802am

 中川村公民館様のご協力によりたくさんの皆様に参加いただくことができました。「きれいな水」の指標となるヘビトンボ、ナガレトビケラが多く、次いで「ややきれいな水」の指標となるコガタシマトビケラがとれました。子供たちに人気のドジョウをはじめ、アカザ、カジカガエル(オタマジャクシ)もつかまえました。
 写真は、つかまえた水生生物を集計し水質判定をしている場面です。

8月2日(木)PM 中川村・前沢川 新前沢川橋下流
0802pm 0802pm

 この日の午後は中川村公民館様の主催による「天竜川で昔の川舟体験」から始まりました。学芸員の伊藤さんに天竜川で昔行われていた漁について説明いただいた後、昭和23〜24年頃造られた漁舟に乗せてもらうことができ、とても貴重な体験となりました。
 水生生物調査は、ヒラタカゲロウ、ナガレトビケラが多く、「きれいな水」の指標となる生き物の種類が特に多い場所でした。そのなかでも小さくてつかまえることが難しい「アミカ」をとれたことは大きな成果でした。
 写真下(ヒゲナガカワトビケラの下)の小さなギザギザのムシがアミカです。

8月3日(金)AM 駒ヶ根市・天竜川 駒見大橋下
0803am 0803am

 赤穂小学校・理科クラブの皆さんをはじめ多数の一般参加の皆様と一緒に行うことができました。「きれいな水」の指標となるヒラタカゲロウが圧倒的に多く、次いで「ややきれいな水」の指標となるコガタシマトビケラが多くとれました。つかまえた魚はドジョウ、カワヨシノボリで今年の調査では天竜川の定番となりました。
 写真は、パックテストで水質チェックをしている場面です。当事務所の水生生物調査では、CODをはじめ4種のパックテストで科学的な水質調査も併せて行っています。

8月3日(金)PM 駒ヶ根市・太田切川 大田原橋上流
0803pm 0803pm

 午前に続き、赤穂小学校の皆さんをはじめ多数の一般参加の皆様と一緒に行うことができました。「きれいな水」の指標となるブユ、カワゲラが多く、渓流を感じさせてくれる結果となりました。見た目にもきれいで冷たい水というのがいつもの太田切川の印象ですが、この日は天竜川より水温が高く少し不思議に感じました。
 写真は、透視度計で水の透明度を測っている場面です。

8月6日(月)PM 伊那市・天竜川 平成大橋下流
0806pm

 前日からの雨による増水のため、とても残念でしたが一般参加の皆様を交えての調査は中止させていただきました。主催者側のみで行い「きれいな水」の指標となるヒラタカゲロウ、次いで「ややきれいな水」の指標となるヒラタドロムシが多くとれました。魚は定番のドジョウ、カワヨシノボリに加え、フナ、モツゴもとれました。

8月7日(火)AM 箕輪町・天竜川 伊那路橋下
0807am 0807am

 たくさんの参加者に恵まれたこともありとても多種多様な生き物をつかまえることができました。「きれいな水」の指標となるヒラタカゲロウ、ヘビトンボが多く、そのほかの水生昆虫、魚もたくさんつかまえました。コイ、フナ、ナマズ、ウキゴリのほか、天竜川では伊那市以北に生息しているとされる希少なダルマガエルをつかまえることができました。
 写真は、指標生物の一覧を見ながらつかまえた生き物を特定している場面です。

8月7日(火)PM 辰野町・横川川 伊那富橋下流
0807pm 0807pm

 「きれいな水」の指標生物の種類が今年の調査で一番多くとれた場所で、アミカ以外の「きれいな水」の指標生物をすべてつかまえることができました。指標生物以外の水生昆虫も多く、意外な生き物としてはナマズがとれました。
 写真は、つかまえた生き物を分類分けしている場面です。

8月25日(土)PM 伊那市・三峰川 竜頭橋上流
0825pm 0825pm

 最終日となったこの日は、三峰川の環境改善などに力を入れる市民団体「三峰川みらい会議」様との共催でした。残暑厳しいなかでの開催となりましたが子供たちの元気な姿がとても印象的でした。ヒラタカゲロウ、ヘビトンボといった「きれいな水」の指標となる生き物が多く、この日をもって「全調査地点できれいな水」の判定結果を残すことができました。
 参加者がつかまえた生き物をスタッフが手に取り説明しようとしているその向こうに泳いでいる子も写っています。川で楽しく遊びながら行うことで記憶に残してもらうこともこの調査の目的ですから主催者側としてもうれしい光景でした。

 今年は昨年を大幅に上回る皆様に参加いただき有意義な調査にすることができましたことをお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
 水生生物調査は、川の環境や生態系をはじめ、ふるさとの川を知るとてもよい機会です。たくさんの生き物を手にとりながら得られる感動を皆様と共有できるよう来年以降も継続いたしますので、ぜひ参加いただきますようよろしくお願い申し上げます。

平成24年度 調査結果(速報版)(PDF123KB)はこちらをご参照ください。
※速報版のため、今後の分析等で最終結果を変更する場合があります。ご了承ください。

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