普段と異なる環境下で細心の注意を払って細かく調査
令和4年9月下旬の台風15号で、甚大な被害に見舞われた静岡県中部地域。中部地方整備局からも河川調査班や砂防調査班らTEC -FORCEが次々と現場入りする中、私は10月4日~8日に道路調査班として支援を行いました。班員は計測係3名と記録・報告係1名の計4名。まず人や自動車が通れるか、応急対策が早急に必要かを確認し、通行止めを余儀なくされる箇所があれば被災状況や規模を細かく記録します。実際、静岡県中部地域はあるはずの道路がない場所も多く、険しい山道を数時間歩いて調査現場に到着し作業開始というハードな業務でした。でも、私たちの調査結果が早期復旧につながると思うと作業に力が入りましたし、被災自治体の手の届かないところを支援できるのはTEC -FORCEの大きなやりがいです。また、被災地に迷惑をかけないよう隊員の安全確保にも細心の注意を払いました。一見大丈夫そうでも歩いたら崩れ落ちてしまう危険がありますし、計測に夢中になると周りが見えなくなりがちです。周囲の慎重な確認をはじめ、慌てない、無理しないなどの声かけを徹底。一人ひとりの体調管理にも気を配りながら調査を進めました。
【丹羽 武志】
正確かつ分かりやすい報告書づくりに奮闘
私は、丹羽さんを班長とする道路調査班の記録・報告係として派遣されました。今回の調査現場は足場が不安定な山中。現場でTEC -FORCE活動支援アプリを起動させ、細心の注意を払いながら被災状況の撮影や計測結果を入力していく作業に没頭しました。報告書はアプリが自動作成してくれるのですが、より分かりやすい報告書にするために複数のアングルで写真を撮るよう心がけました。しかし、アプリで効率が上がった反面、山中で電波が届かないアクシデントも。とは言え、作業を滞らせるわけにはいきません。電波が届く場所を細かく探し回ったり、別の端末で試したりして、何とか無事作業を終えることができました。実はTEC -FORCEの活動は今回が初めて。普段は事務職なので、出発前は「自分に何ができるだろう」と不安もありました。でも、現場に入れば早期復旧のために尽くすことが第一。慣れない環境でしたが、「焦らなくていいよ」などの班長の声かけや班員のフォローのおかげでやり遂げられました。最終日、役場の方々が拍手で送り出してくださった時は感動しましたね。TEC -FORCEとして活動できたことを誇りに思いました。
【佐藤 知尋】