ふじあざみ67号(1)
ふじあざみ タイトル
夜間に行われる桜えび漁(由比町役場産 写真業観光課提供)
夜間に行われる桜えび漁(由比町役場産業観光課提供)
桜えび漁~駿河湾がくれた自然の恵み~
 由比町の気候は温暖で、海と山の豊かな自然に恵まれています。このため、漁業・農業が繁栄し、これらの関連産業とともに発展してきました。特に漁業において日本では駿河湾でしか獲れない体長4~5cmの桜えびが有名で、町の特産品となっており、桜えびの水揚げ高は日本一として知られています。由比漁港は、桜えび漁の基地として町に大きな貢献をしています。


桜えび漁

 桜えび漁は113年前、明治27年にちょっとした偶然から始まりました。当時、アジ漁をしていた漁師の網の浮き樽がはずれて網が深くしずんでしまい、それを引き上げると大量の桜えびが入っていたのです。これが最初の桜えびの水揚げでした。この偶然によって桜えび漁が発展し由比の名物になってきたのです。
 かつては一年中漁を行っていたようですが、現在では春漁(3月下旬~6月上旬)と秋漁(10月下旬~12月下旬)の2回に制限しています。桜えびは夜に深海より上ってくるため、深夜の漁となります。

桜えび
桜えび 写真

由比漁港

 由比漁港は、昭和16年船溜まり施設の着工を手始めに建設が始まり、昭和18年に基礎が作られ、数次にわたる整備計画により進められてきました。そして、昭和38年の東名高速道路建設時に現在の形となりました。
 しかし、施設機能の低下と漁船の大型化に伴い、昭和63年より現在の漁港の沖合に405mの防波堤を建設して外港とする工事(由比港整備事業)が進められています。新漁港は平成23年に完成の予定で進められています。町は新漁港完成により漁船の収容数の増加が見込める他、船の陸揚げを行う必要もなくなります。
 由比漁港での水揚げの数量と金額は、平成18年で2,183トン、36億6,700万円、そのうち桜えびは1,379トン、33億4,500万円となっており、数量で63%以上、金額では90%以上を占めています。

由比魚港
由比漁港 写真
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