美和ダム再開発

地域に様々な恩恵をもたらしてきた美和ダムですが、下流域ではダム完成後もたびたび大きな洪水に見舞われてきました。
また、昭和34年8月、昭和36年6月と大出水が続き、ダム完成後3ヶ年で当初の計画堆砂量を超える約680万m3の土砂がダム貯水池に堆積したため、昭和41年に容量改訂が行われました。その後も昭和47年7月、昭和57年7月、昭和58年9月と大出水が発生、さらに約790万m3の大量の土砂が流入しました。
これらの課題に対応するため、洪水調節機能の強化とダム機能の保全を目的とした美和ダム再開発が必要になりました。

美和ダムの堆砂状況

天竜川水系河川整備計画(平成21年7月)では、戦後最大規模相当の昭和58年9月洪水、平成18年7月洪水と同規模の洪水が発生しても洪水を安全に流下させることを目標として、河道掘削、樹木伐開等の河道整備とともに、美和ダム等による洪水調節機能の強化を図ることとしています。そのため、美和ダム貯水池への堆砂を抑制し、洪水調節機能の保全を図ります。

美和ダムの洪水調節機能強化を図るため、湖内堆砂掘削および利水容量の一部を洪水調節容量に振り替えを行いました。

洪水調節機能を保全するため、貯水池堆砂対策として土砂バイパス施設(土砂バイパストンネル・分派堰・貯砂ダム)とストックヤード施設(取水ゲート、導水路、ストックヤード、排砂ゲート)を整備しました。