国土交通省 中部地方整備局

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赤潮、貧酸素水塊、苦潮の状況

1980年(昭和55年)頃から愛知県及び三重県によって実施されている赤潮等の観測によると、伊勢湾では毎年富栄養化が原因と思われる赤潮が、近年でも年間20~50件程度確認されています。また、伊勢湾(狭義)に比べて三河湾で赤潮の発生件数が多くなっている傾向にあります。
伊勢湾では貧酸素水塊が毎年確認されています。底層の貧酸素水塊は、伊勢湾(狭義)では、2016年(平成28年)の7月から9月にかけて湾央部を中心として、全ての底生生物の生存が困難となる溶存酸素飽和度10%未満(溶存酸素濃度約0.8mg/L)の地域が広範囲に及んでいます。三河湾では7月~9月にかけて湾奥部および湾央部において溶存酸素飽和度10%未満の地域が広範囲に及んでいます。
貧酸素水塊が発生している初夏から秋季に成層が発生し、そこへ強い離岸風が吹くと、底層付近における貧酸素水塊が浅海域に湧昇するため、苦潮となって景観の悪化や漁業被害、浅海域に生息する海域生物に致命的な影響を及ぼす場合があります。