構造形式 | 鋼上路式アーチ橋(PC床版) (バスケットハンドル型固定アーチ) |
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橋 長 | 280m(アーチ支間 210m※国内第6位) |
道路規格 | 第1種第3級 設計速度 V=80km/h |
設計荷重 | B活荷重(B種の橋) |
有効幅員 | 12.0~13.0m |
平面線形 | R=1700m~ A=215m~ R=470m |
縦断線形 | 3.84% |
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横断勾配 | 2.0%~6.0%(片勾配) |
桁下歩道 | 有効幅員2m(飯田市道) |
架設工法 | ケーブルエレクション斜吊架設 |
使用鋼量 | 約3800t |
適用基準 | 道路橋示方書・同解説(平成24年3月) |
天龍峡大橋は、名勝天龍峡に位置し、1級河川天竜川とJR飯田線を一気に跨ぐ、橋長280m、高さ80mの鋼製の上路式アーチ橋です。 橋を架ける方法はケーブルエレクション架設工法が採用されました。 工場で製作された橋梁の部材を、高さ60mの鉄塔間に張り渡されたワイヤーロープを使って組み立てる工法です。
ケーブルクレーンを使用して、アーチ部材を運搬斜めに吊って支えながら張出し架設。
アーチ中央の部材を架設し、アーチが完成。この後、斜吊設備(鉄塔・ケーブル)は撤去。
ケーブルクレーンを使用し、アーチ上に支柱、路面を支えるための補剛桁を架設。
同じくケーブルクレーンを使用し、床版を架設。壁高欄を設置して上部工架設完了。舗装工事へ
愛知県東部の東三河地域を「三」、
静岡県西部の遠州地域を「遠」、
長野県南部の南信州地域を「南信」
とした、3県の県境にまたがる地域です
東三河・遠州・南信州の各地域を約100kmの延長でつなぐ「三遠南信 自動車道」は、新東名自動車道と中央自動車道を結ぶ広域ネットワークを構築するとともに、災害に強い道路機能の確保、救急医療活動の支援、地域活性化の支援を目的として計画された道路であり、今後地域に大きな役割を果たすことが期待されています。
飯喬道路は、三遠南信自動車道の起点である飯田市山本の中央自動車道から、同市上久堅の飯田上久堅・喬木富田ICを経て、喬木村の喬木ICに至る、延長22.1kmの自動車専用道路です。 当該地域は天竜川の河成段丘が発達した起伏の激しい地形のため、やむを得ず、ルートを南側へ迂回し、文化財保護法の定める史跡名勝天然記念物「名勝天龍峡」の南端を横断する計画としました。
天竜川の浸食によって造りだされた、南北約2kmにわたる峡谷の美しい景観です。
奇岩断崖、アカマツやカエデ、サクラなど峡谷を彩る木々、天竜川の流れと川下り舟が水墨画のような峡谷美を織りなしています。
遊歩道を散策すると、四季折々の峡谷美を手軽に楽しむことができます。
そして、天龍峡を余すことなく鑑賞するには、川下り舟が最適です。
天龍峡の名は、江戸時代の弘化4年 (1847)4月29日、儒学者の阪谷朗廬(さかたにろうろ)が、岩を砕く激流と高い断崖の景観をほめたたえ、峡谷を流れる大河の名をとって命名しました。
※報道等では常用漢字の「竜」が用いられますが、指定時の名称は旧字体の「龍」が用いられています。 文化財(名勝)の固有名詞としては「天龍峡」が正しい名称となります。 一方、JR駅名等では「天竜峡」が固有名詞として用いられています。