ふじあざみ64号(1)
ふじあざみ タイトル
御神火まつり写真(富士宮市商工観光課 提供)
(富士宮市商工観光課 提供)
富士山の歴史を刻む「八百八沢」
 富士山麓の登山口では、夏山に対する強い思いと信仰により、火の祭典が行なわれ、お山をにぎわしています。
 南口(富士宮市)では“富士山御神火祭り”、北口(富士吉田市)では“吉田の火祭り”と、富士山の夏を彩る火の祭典として大変人気があります。数年前までは、東口(御殿場市)での“富士山ワラジ祭り”という火祭りも行われていましたが、現在ではとりやめとなりました。
 “吉田の火祭り”は毎年8月26、27日に行なわれ、日本三大奇祭のひとつとして有名であり、また富士山閉山を告げる祭りとしてもよく知られています。
 “富士山御神火祭り”は毎年8月の第一土曜日に富士山本宮浅間大社境内と市街目抜き通りで開催される火祭りで、今年は8月4日開催です。それでは、富士宮市の“富士山御神火祭り”を紹介します。
 富士宮市は富士山を御神体として、平安時代に造営されたと言われる富士山本宮浅間大社の門前町として栄えてきました。今年で28回目を迎える富士山御神火祭りは、祭り前夜に登山隊が富士山頂に登り、富士山本宮浅間大社奥宮で採火された御神火をいただき、祭り当日富士山御神火ウォーク隊により平和の祈りを込めて、富士山本宮浅間大社までリレーでつなぎ奉納、奉納後、御神火神輿に点火して始まります。夕方からは町中が祭り一色にそまりだします。祭り発足当時2基だった神輿も12基となり、年々盛大となっています。神輿の重さは800kg~1tもあり、60~100人もの人で担ぎ市中をねり回って威勢をあげます。
 この祭りの最大の呼び物は、御神火を点火した11基の神輿が水温13度という冷たい富士山の湧き水が流れる神田川に突入、腰まで水に浸かりながら60人以上の担ぎ手、神輿が火の粉を浴びながら流れを遡る勇壮な大人神輿です。
 翌日行なわれる“宮おどり大会”は市制50周年記念行事として創作された新しい踊りで、“宮おどり”と“新富士宮音頭”を市民6000人が昼から夜にかけて市内の目抜き通りをリズミカルに踊ります。
神輿順路図
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