ふじあざみ57号(1)
ふじあざみ タイトル
平成17年10月13日 国際航業株式会社撮影富士山頭頂部
ボルケーノ フジ(活火山 富士)
 写真は富士山の頂で、直径約800m、深さ約200mのすり鉢状の窪みは、「お鉢」と呼ばれ、今の富士山を形作った新富士火山の噴火口跡です。富士山は、今から約40万年~30万年前に形成された小御岳火山、約10万年前に形成された古富士火山、さらに約1万年前~8千年前にそれらを覆うようにして溶岩が流出し新富士火山が形成され、ほぼ現在の富士山の形になりました。今では火口外周は、1周約2.5kmの「お鉢めぐり」として登山者に親しまれています。
 過去幾度も噴火を続けてきた富士山も、約300年前の宝永噴火以来火山活動がなく静穏を保っています。そのため、富士山は「休火山※」として認識されていました。(※かつて火山は、「活火山」、「休火山」、「死火山」と区分されていましたが、死火山とされていた木曽御嶽山が1979年に噴火したことを機に、「休火山」と「死火山」という言葉は使われなくなりました。)しかし、富士山の地下で平成12年10月から12月の3ヶ月間に、低周波地震(火山地特有のゆったりしたゆれの地震で、地下深くのマグマの動きに関連すると考えられる)が多数観測され、あらためて富士山が今後噴火する可能性がある活火山であることが認識されるようになりました。
 平成16年6月、富士山ハザードマップ検討委員会から「富士山火山防災マップ(試作版)」が公表され、これを受けた富士山周辺自治体の火山防災対策が本格的に始まっています。富士砂防事務所においても火山防災計画を策定し噴火による災害を防ぐための施設配置方針の検討や、観測システムの整備などを実施しています。
富士山の断面予想図
トップページへ 次ページへ
1 〔2〕 〔3〕 〔4〕