ふじあざみ54号(3) |
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■恐ろしい土砂災害土砂災害は、一瞬にして私たちの生命と財産を奪ってしまう恐ろしい現象です。最近では急激な都市化の進展や、異常気象で頻繁に発生する豪雨、台風等により全国各地で多くの被害が報告されています。富士宮市では、土石流危険渓流が40箇所、急傾斜地崩壊危険箇所が111箇所の合計151箇所の土砂災害危険箇所が存在しており、災害防止対策が急がれています。 |
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■危険な箇所を知る土砂災害を防止するためには、砂防施設の整備等、ハード面の対策を推進することが有効ですが、すべての危険箇所に設置するには長い時間と膨大な費用が必要となります。そこで、ハード面の対策だけでなくハザードマップを作って皆さんに危険な箇所を知っていただくソフト面の対策も必要と考えられています。 ソフト面の対策としては、私たちひとりひとりの土砂災害に対する「知識」と「早めの避難」が重要になってきます。このような中で、「富士宮市土砂災害ハザードマップ」が静岡県により作成されました。 |
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■土砂災害ハザードマップの活用土砂災害ハザードマップとは、土砂災害による被害の恐れがある箇所を地図上に表示したもので、対象となる土砂災害は、「土石流災害」「急傾斜地崩壊災害」「地すべり災害」となっています。土砂災害による被害の恐れのある箇所は、一定の決まりに従って調査、線引きされているため、この範囲を越えて災害が発生する場合も考えられます。逆に土砂災害が発生した場合でも、必ずしもこの範囲全てに被害が及ぶとは限りません。また、地震が発生した場合には地図上に表示された箇所以外で土砂災害が発生する場合もあります。しかしながら土砂災害ハザードマップは、普段から危険な箇所を知っていただくことで、自主避難先の確認や、市町村が防災対策として、警戒避難体制を整備するための資料として、また土地開発や住宅の建築、土地取得などに際しての自主的な防災対策としての活用が考えられます。 |
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富士宮市では平成17年3月に、対象危険区域約1万7000世帯に配布しています。詳しくは、富士宮市都市整備部河川課までお問い合わせ下さい。 |
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富士山の周辺では、「火」にまつわるお祭りが多くあります。それは火山に対する人々の畏怖の気持ちの表れと思われます。富士宮市においては4つのお祭りを総称して呼ばれる「富士山まつり」が毎年地域を盛り上げます。今回は、その中の「宮おどり大会」に当初から企画運営に携わってこられた富士宮市商工観光課観光係長の赤池雄次さんにお話を伺いました。
富士宮市では、7月1日の「富士山開山祭」、8月の上旬に催す「富士山御神火まつり」と「宮おどり大会」、下旬の「富士山巻狩りまつり」、いつの頃からかこの4つの夏祭りを総称して「富士山まつり」と言うようになりました。もちろん4つの中でも最も歴史が長いのは、「富士山開山祭」で、私たちが生まれるずっと前から7月1日に行われてきた、富士登山の安全を祈願するお祭りです。「御神火まつり」は、私が市役所に入った頃、JC(青年会議所)の企画で祭りになりました。 |
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「宮おどり大会」は、平成4年市制50周年を記念して制作された曲に、ラッキィ池田さんが振り付けをしてくれました。このおどりを市内のあちらこちらから市街地に集まって踊る祭りが、宮おどり大会です。老若男女、地域の人たちがひとつになって踊れる「宮おどり大会」は、今ではすっかり富士宮の夏の風物詩となりました。小中学校で盛んに行われている「富士山学習」の中でも宮おどり大会は、富士山にまつわる郷土の祭りということで、生徒たちは授業の中で踊りを習っています。それを運動会や村まつりで踊って上達し、宮おどり大会の日には、3,000人もの小中学生が、各学校の特色を生かし、訓練された勇壮な踊りを披露してくれます。
「富士の巻狩りまつり」は、源頼朝が富士山の西麓で行った「巻狩り」をイメージして創られた祭りで、朝霧高原のアリーナで雄大な富士をバックに大かがり火が焚かれます。お山開きで富士山から頂いた御神火は、このまつりの納火式で終了となり、「富士山まつり」の閉幕となるわけです。 今年は、御神火神輿を担ぎに、宮おどりを踊りに、富士宮の夏祭りを一緒に楽しみませんか。 |
![]() 赤池雄次氏 (あかいけゆうじ) 企画振興課、文化課、秘書 広報課で「富士宮のまつり」に従事 現在、富士宮市商工観光課 主幹兼観光係長 |
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