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三峰川の本当の姿とは? |
現在40歳以下の人にとっての三峰川とは、「植物が生い茂り小動物、鳥、昆虫などが多くて、環境の良いすばらしい場所。水はきれいだけれど、普段は水が少ないのが残念。」という答えが返ってくるでしょう。
伊那谷36災害を経験された人、つまり50歳以上の人にとって、三峰川はどんな川だったのでしょうか。
「河原には背の高い木などなく、大きな石がゴロゴロして非常に荒れた場所。洪水の度に本当に怖い思いをした。今の三峰川を本当の三峰川だと思うのは大間違い。」という答えが返って来るのではないでしょうか。
この大きな違いはどうしてでしょう?
その答えは、上流に美和ダム、高遠ダムが整備されたからです。人の手が加わったことにより、今日の自然環境が豊かであると多くの人が思う三峰川へと、大きく姿を変えたのです。
そして、同時に2つのダムのおかげで三峰川下流部が水害から守られ、田畑に十分な水を引き、水力により電気を起こすことができたのです。
わたしたち人類が、生存していくのに、必要不可欠である大切な水。みなさんに、その恐ろしさと有り難さへの理解を深めていただければ幸いです。

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航空写真で見た三峰川河道の変遷 |
高遠ダムから天竜川合流点までの区間の写真を比較しました。
○昭和23年9月撮影
流路は幾筋にも分かれ、網状になっています。また河道内の植生は少なく河原が広がっています。
河床は現在よりもかなり高いところにありました。

○平成9年10月撮影
澪筋はほぼ一本になり固定化しています。
昭和57・58年の大きな出水後は、樹林化が進み、樹齢20年以下のハリエンジュ、ヤナギ等の高木が繁茂しています。
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