KISSOこぼれネタ VOL.42 江南市特集号
信長が拓いた柳街道

江南市小折地区の古図を見ると、村の東側を南北に走る大きな道が描かれている。これが柳街道と言われるもので、天正3年(1575)、織田信長が長男の信忠に命じて造らせた街道である。名古屋の浄心から犬山に通じる街道で、道幅は2間2尺(約4.2m)で、両側に柳が植えられたことからこの名がついた。

江南市内の小折地区では生駒家の家長が、前野地区では小坂(前野)助六尉(すけろくのじょう)が整備を命じられている。天正3年は、長篠合戦が行われた年。戦火がたちこめるさなかでの整備であったため、作業は困難をきわめ、遅れがちだったという。

前野地区の助六尉の担当は、安良(やすら)から柏森までの15町(約1.7km)、両側に柳280本、うち前野地区には118本を植えつけた。

柳街道の前身は稲木街道といわれ、後には岩倉街道・犬山街道と呼ばれることになる。この街道の完成により、柳街道は尾張国内では東海道に次ぐ大道となり、文化・経済の動脈として、丹羽郡一帯の生活と深い関わりを持つことになるのである。


前野町

小折町

■参考文献
「武功夜話のふるさと」江南市発行
 
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