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風祭第1砂防えん堤工事


 風祭(かざまつり)第1砂防えん堤工事は、富士山スカイラインから西へと入った、風祭川上流の森の中で行われているため、知っている方は少ないのではないのでしょうか。
 富士山山麓は、八百八渓(はっぴゃくやけい)と言われるほど、たくさんの渓流があり、雪解けや大雨の時期には、土砂を大量に含んだ水が激しく流れることがあります。 この土砂は、下流の河川に溜まり、過去に洪水などの土砂災害を引き起こしてきました。
砂防えん堤とは、この土砂災害を防ぐためのもので、ダムで水を溜めるように、土砂を溜めるための施設です。
 ここで土砂をとめ、下流にある人家、小学校などの公共施設、主要地方道などを守ります。
風祭(かざまつり)第1砂防えん堤は、平成26年度よりソイルセメントという工法で工事に着手し、平成27年12月の完成に向けて工事を進めています。

風祭第1砂防えん堤工事
風祭第1砂防えん堤工事

砂防ソイルセメント工法とは

ソイルセメント工法とは、土砂にセメントを混ぜることで、土とコンクリートの中間の性質(強度など)の材料をつくる工法です。
コンクリートと違い、流動性が少ない(ドロドロしていない)材料のため打設後すぐに、 バックホウや振動ローラにより敷均(しきなら)し・転圧(てんあつ)ができ、工事期間を短縮します。
また、えん堤をつくる際に出る土砂を有効利用できるため、コスト縮減を図ることができます。

工法の違い
掘削状況(現場発生土)
現地発生土砂とセメントの攪拌(かくはん)状況
敷均(しきなら)し・転圧(てんあつ)の状況
掘削状況(現場発生土)
現地発生土砂とセメントの
攪拌(かくはん)状況
敷均(しきなら)し・
転圧(てんあつ)の状況


もどる ホーム つぎ FUJISABO 通信 平成27年9月28日 第94号
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221