今回作成された地形図の一部を拡大して見てみましょう。天神山スキー場のすぐ南にある氷あな(こおりあな)火口列は、青木ヶ原溶岩流を流出させた火口の一つですが、深い樹林に阻まれ、空中写真ではその位置や分布を確認することは困難でした。図3に従来の地形図、図4にデジタルカメラカラー画像を示します。どちらの図でも、火口列の位置や形はわかりません。ところが、同じ範囲をレーザープロファイラで作成した地形図には、氷穴火口列がはっきりと見えています。図6は、このデータをもとに作成した立体画像で、溶岩流のつくる細かな凸凹や登山道の位置や形状などまで良くわかります。
このような詳細な地形データをもとに、噴火の経緯の解析が進めば、1,100年前の富士山の大噴火の詳細が明らかになるのではないでしょうか。 |
●GPS:複数のGPS衛星からの電波を受信して、自分の位置を求める装置で、カーナビの高性能なもの。航空機のXYZ座標を求めることができます。
●IMU:ジャイロを使った装置で、航空機の姿勢、3方向の傾きを求めることができます。
●レーザー測距装置:航空機から地表までの距離をはかる装置です。上空2,000mを秒速70mで飛行しながら、1秒間につき約33,000地点の高度を測定することができます。 |
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