ふじあざみ 第35号(2)

富士山火山防災ハザードマップ 検討委員会活動状況
 富士山は国内の他の火山に比べ山体が大きく、広域的な防災対策が必要であるほか、次期噴火形態の想定などに技術的課題が多くあることなどから、地元自治体と国が富士山ハザードマップ作成協議会を7月11日に設立し、学識者からなるハザードマップ検討委員会に諮問し、協力して平成14年度末までにとりまとめることとしています。 写真-1:現地視察 御殿場東富士自衛隊演習場内
▲写真-1:現地視察 御殿場東富士自衛隊演習場内
 ハザードマップ検討委員会に2つの部会設置
写真-2:7月28日勉強会(富士砂防) これまで作成された火山ハザードマップでは、一般への周知、防災機関での活用、火山と共存する地域づくりに、十分配慮したものを目指し、以下の項目を検討するため2つの部会を設置しました。
写真-2:7月28日勉強会(富士砂防)
A.火山災害マップ作成部会(基図部会)
      部会長:荒牧重雄 東京大学名誉教授
(1) 過去の噴火災害実績図の既存資料の吟味、調査等
(2) 将来の噴火想定(噴火シナリオの想定、噴火形態別予測シミュレーション)
(3) 噴火被害の想定 (二次的な土砂災害等を含む)
B.ハザードマップ活用部会(活用部会)
     部会長:廣井脩 東京大学社会情報所長
(4) 防災機関における情報流通、活用を踏まえたハザードマップのあり方
    (観測監視体制・緊急時災害対応)
(5) 一般住民、民間企業等に対する情報提供、活用を踏まえたハザードマップのあり方
(6) 市民生活、観光等産業と防災対策の共存などハザードマップとして配慮すべき事項
(7) ハザードマップにおけるGIS(地図情報システム)の活用
 部会等の開催状況
平成13年  7月16日 ハザードマップ検討委員会 (第1回)
7月28日 ハザードマップ検討会勉強会 (富士宮市:富士砂防)
8月22日 第1回活用部会(東京:ルポール麹町)
9月10日 第1回基図部会(東京:ルポール麹町)
10月9日 第2回活用部会(東京:東京ドームホテル)
10月21日 ハザードマップ 基図部会勉強会(東京:弘済会館)
10月26~8日 基礎調査 現地調査 (富士宮市、富士吉田市、御殿場市)
10月31日 第2回 基図部会(東京:東京ドームホテル)
平成14年 1月8~9日 第3回 活用部会 (市町村意見交換会) (御殿場市)
1月22日 第3回 基図部会(東京砂防会館)
 部会などの活動状況
 二つの部会は、それぞれ月1回のペースで精力的に東京で開催され、毎回事務局及び委員から新たな見地を含んだ資料が提出され、多様な意見、提言が活発に寄せられ検討が強力に進められています。
 1月8日に御殿場で開催された第3回活用部会は、関係する静岡、山梨、神奈川県と19市町村の防災担当者との意見交換を行い、翌日は荒牧委員長の案内のもとに、北里内閣府審議官をはじめとする約30名が現地を視察しました(写真-1)。
 さらに、これらとは別に部会関係者による勉強会・現地検討会が富士宮や富士山麓でも実施され、富士砂防工事事務所は会場の設営や現地案内を行っています(写真-2)。
★富士山火山ハザードマップ検討委員会の活動状況は
内閣府のホームページでご覧になれます。

http://www.bousai.go.jp/fujisan/

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