富士山源頭部調査工事現場 |
平成8年の長野県の姫川水系・蒲原沢の土石流では多くの作業員が犠牲となりました。この様な事故を再び繰り返さないため、同じ流域における作業現場の情報伝達体制の確立が急務となっています。
大沢川でも、森林管理署の治山工事と、富士砂防の砂防工事を上流下流で実施しています。作業員の安全を確保するために、両者で
「富士山大沢川等工事関係者連絡会議」
を設け、降雨量・流量などの気象情報を相互に共有しています。さらに土石流が予測される時は緊急避難情報を沢沿いの上流現場から下流へ速やかに連絡しあい、また定期的に合同で安全点検を実施しています。 |

▲標高2,200mの現場内で安全点検と現地での討論 |
今回は、大沢川を中心に竹本静岡森林管理署長、花岡所長をはじめ総勢30名で、標高2,200メートルの富士山源頭部調査工事(富士砂防)そして、標高1,400メートルの大沢床固工工事(森林管理署)の、土石流・落石の監視・通報・避難体制の確保など、安全対策を現地で確認しました。
あわせて土石流の発生源の大沢崩れや渓流の状況、特に、平成12年11月に発生した土石流の痕跡・荒廃状況を調査し、延べ約7キロメートルを踏査しました。天候が急変し最後は豪雨にみまわれましたが、巨石の飛散状況を目の当たりにし、自然の脅威を認識し、治山、そして砂防現場の安全対策の充実を語り合い、帰途、バス車中の反省会でも論議を深め、有意義な一日でした。
これからも、地域防災事業に係わる両者が連携し、工事を安全に無事故で完成を迎えられる様、このパトロールなどを通して安全対策の充実を図って行きます。 |
|
■合同安全パトロール参加者
●富士砂防工事事務所/花岡事務所長、山田副所長、岩間監督官
他3名
●静岡森林管理署/竹本署長、菅野治山課長
大井川治山センター 北浦所長
他4名(オブザーバー)
●施工業者/井上建設(株)、(株)保坂組、富嶽経常建設、大旺建設、西富士経常建設
(株)早野組、(株)川俣組、(株)木村組
8社10名 |