ふじあざみ 第33号(10)
平成13年度 砂防学会研究発表会報告
 平成13年度の砂防学会の研究発表会が5月16~18日に山口県山口市において開催され、富士砂防工事事務所からは4名が参加しました。
 斜面崩壊、地震、土砂流出、環境防災、火山砂防など12課題、計114課題の研究発表が行なわれましたが、富士砂防に関する口頭発表7題、ポスターセッション3題と、活発な調査、研究の成果が報告されました。今年は特に平成12年11月に発生した大規模な土石流の発生、流出及び砂防施設による捕捉における量的・質的な実態把握と多方面からの解析・評価に関する発表が7題にのぼりました。
資料
富士砂防に関する研究発表(口頭発表)
●平成12年11月21日に富士山大沢川で発生した土石流の実態
●溶岩地域で発生する土石流の移動特性について―――
             ―――平成12年11月21日 足取川支川竹沢土石流
●平成12年11月21日に富士山大沢川土石流における発生源の量的質的変化
●富士山大沢川の平成12年11月21日土石流に対する遊砂地の捕捉機能評価
●富士山大沢川土石流の遊砂地における堆積再現シュミレーション
●ヘリコプターによる斜め写真を用いた富士山源頭部の崩壊解析
●富士山大沢扇状地の国有地管理について

富士砂防に関する研究発表(ポスターセッション)
●富士山南西野渓における土砂移動と植生分布に関する考察
●富士山における火山防災と周知啓発
●大沢扇状地における過去1000年間の土砂生産と形成史
FUJI SABOへ海外からの来訪者
インドネシア共和国
砂防技術研修
大沢崩れ見晴台にて
▲大沢崩れ見晴台にて記念撮影
7月18~19日に、インドネシア国居住・地域インフラ省(旧・公共事業省)でメラピ火山及びスメル火山の緊急砂防事業を担当しているエディ・サソンコ副所長ら5名が研修に訪れました。
 当国に'94~6年に派遣されていた花岡所長とは、メラピ火山・スメル火山の噴火直後の対策事業を、一緒にプロジェクトの立案採択のため苦労した仲でした。再会を喜ぶとともに砂防施設と大沢崩れを踏査し、事業のすすめ方など活発に意見を交わしました。
平成13年度
火山学・砂防工学集団研修
御中道を踏査
▲雪の残る中、御中道を踏査
5月21・22日、国際協力事業団(JICA)による火山学・砂防工学集団研修の一環として、中国・ホンデュラス・インドネシア・フィリピンから5名の研修生が訪れました。
 富士砂防管内の砂防事業の計画立案、施設及び監視システムによる土砂災害対策の内容と効果等をスライド・ビデオ等による講義と、現地見学で研修しました。
 特に大沢崩れへの現地調査は例年にない積雪のため、かんじきを履いて御中道を踏査しました。

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