タイトル:富士山火山防災シンポジウム
説明文:基調講演では、
今年3月の有珠山の噴火対策にあたった岡田教授は、地元住民や大学からの火山噴火情報が自治体、北海道庁、国やマスコミを含み、
火山防災に関わる避難のための情報伝達がうまく機能した例を紹介しました。また、荒牧教授は火山災害の予想や心構えの難しさを
述べる一方、日本は世界的に火山災害予想図(ハザードマップ)の作成率の低いことを指摘し、影響の大きい富士火山の早期作成を訴
えました。次いで、コーディネーター荒牧教授のもとパネルディスカッションが行われました。
武川市長は「富士山が噴火することの可能性を議論することじたいタブー視されていた。隔世の感がある」と述べ、小佐野町長は「年間770万
の観光客が訪れていますので、過日、観光経営者に避難誘導を確認しました」とし、「住民に啓蒙を図り、ハザードマップづくりは、県を
中心に市町村の独自性を加え防災計画を策定したい。 写真:富士山火山シンポジウムの荒牧重雄教授コーディネーター写真。
写真:岡田弘教授の基調講演写真。
タイトル:火山防災講演会。
説明文①:「自然災害の軽減を求めて-有珠山や内外の噴火予知から学ぶ-」 岡田弘氏
今回の有珠山噴火において、直前の現象と研究機関や行政の対応を時系列的に解説し、人的被害をゼロに抑えることができた要因につ
いて述べた。結論として観測と同様に、得られた情報をどう伝えるかが重要で、住民が正確に理解し、受け入れられる平素からの活動が
大切。特に、ハザードマップが火山防災における有効性を、インドネシアを事例に具体的に紹介した。

説明文②:「静岡県周辺の火山防災の現状と問題点」 小山真人氏
県内の火山とその特徴を紹介し、ハザードマップの未整備に伴う問題点を指摘した。観光への影響を考えるあまり、火山噴火の歴史や
火山災害の発生した過去を封印するのではなく、むしろ積極的に取り入れるべきと力説し、具体的な事例として、フランスの火山地帯に
おける野外博物館、プレー火山で23,000人が亡くなった災害跡を観光に生かしている例を紹介し、火山の自然の恵みと自然への理解を得
られる観光のありかたを模索すべきと提案した。

写真:火山防災講演会の新聞記事の挿絵。





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