タイトル:-第5回富士山への手紙・絵コンクール- 作品のご応募ありがとうございました。
説明文:第5回富士山への手紙・絵コンクールには、特にドイツやブラジル、タイなどの海外9ヶ国からの応募を含め、全国45都道
府県から7,300点を超える応募があり、10月27日に村松友視審査委員長をはじめ審査員により厳正な審査が行われました。

表の説明:手紙部門では、静岡県内から計3647点、静岡県外から480点、海外から17点、の合計4144点の応募がありました。
内訳は、小学生低学年の部は静岡県内から673点、静岡県外から4点、の計677点。小学生高学年の部は静岡県内から922点、
静岡県外から10点、海外から4点、の計936点。中学生の部は静岡県内から1870点、静岡県外から60点、海外から11点、
の計1941点。高校生・成人の部は、静岡県内から182点、静岡県外から406点、海外から2点、の計590点でした。

絵部門では、静岡県内から計2995点、静岡県外から166点、海外から8点、の合計3169点の応募がありました。内訳は、
幼児の部は静岡県内から368点、静岡県外から17点、海外から1点、の計386点。小学生低学年の部は静岡県内から1092点、
静岡県外から51点、海外から4点、の計1147点。小学生高学年の部は静岡県内から1071点、静岡県外から51点、海外から3点、
の計1125点。中学生の部は静岡県内から401点、静岡県外から37点、の計438点。高校生・成人の部は、静岡県内から63点、
静岡県外から10点、の計73点でした。

小学校高学年の部、富士市立田子浦小学校4年、出口温子さんの手紙。私は、今年の夏休みにおきなわに行きました。おきなわでタクシーに
乗ったら、運転手さんが、「お姉ちゃん見てごらん。おきなわには、高い山がないから、生活するための水がたりなくて、どの家の
やねにも、タンクをつけて、そのタンクの中に水をためて、それを生活するために使っているんだよ。」とおしえてくれました。
見てみたら、本当にどの家のやねの上にもタンクがありました。私は、おきなわは海にかこまれているし、水にこまることなんてない
とおもっていたので、ビックリしました。お母さんが、「あっちゃん達は幸せだね。しず岡には日本一高い富士山があるんだもんね。
雨が降ったら、富士山がみんな、その雨をすいこんでくれてみんなにわけてくれるんだもんね。」と言いました。私は水のふべんさを
感じたこともなく生活していれるのは、(富士山のおかげなんだー。)とビックリしました。富士山、いつもみんなのためにありがと
う。タイトル:最優秀賞に輝いた作品。
小学校低学年の部、富士宮市立大宮小学校1年、渡邊晋平さんの手紙。ふじさんへごみをひろいにいったよ。
ぼくはすいがらばかりひろっていたよ。いしをどかしてみたらゆげみたいなすながでてきたよ。ふじさんも「あついんだなあ。」と
おもったよ。ぼくは、きのしたにはいればみずをのまなくてもすずしくなるけどふじさんは、きのしたにかくれられないから「かわい
そうだ。」とおもったよ。ふんかしないでね。しんぺい。
絵部門の作品、上から幼児の部、富士宮市、5歳、保坂勇希さんの絵。小学生低学年の部、富士市、
小学3年、功刀香奈さんの絵。

高校生・成人の部、神奈川県川崎市麻生区金程、長尾松代。静岡に転勤になった彼が貴方にぞっこんです。「週末は東京に戻る」と
言っていたのが全く帰ってこなくなりました。今まで山に興味を示したことなど、ほとんどなかったのに。先日送られてきた貴方の写真、
新雪をかぶった左右対称のゆったりとした曲線美に思わず息を飲みました。シャッターを切るときの彼の興奮がトクトクと伝わって
きたのです。「私も直に感激したい」と先日押しかけましたが、生憎の天気で願いは叶いませんでした。日本で一番大きな貴方を、
すぐそばまで来ているのに見られないことがとても神秘的に感じられました。「ここで一緒に暮らさないか?」唐突な彼の言葉。
曇っていた空が目の中で揺れました。霧の奥でちゃんと聞いてくれましたよね。貴方が私たちの仲人です。

中学生の部、富士宮市立富士宮第四中学校3年、横山真由美。キャンパスとパレットと色とりどりの絵の具。父にはまったく似合わない
道具が彼の大きな手の中にあった。一体なにが始まるのか私には見当もつかなかった。”お父さんには絵なんか描けないよ”なにか
新しいことを始める父に、わざとやじを飛ばした。母は一言私に、「だまって見ていなさい」と優しく言った。真っ白な山、青い空、
鮮やかな緑。すぐに富士山だと分った。「父さんは真っ白な富士山が好きなんだ」だれも聞いていないのに、父は楽しそうにそう言った。
「おまえも富士山のような真っ白い心を持てよ」白い絵の具をいっぱい出しながら、いつもより真剣な目つきで父は私に言った。
父の背中が大きく見えた。まるで富士山のようだった。母が”なし”をむいてくれた。「おっ、初物か、味はまぁまぁだな」父は
おいしそうにほうばっていた。まだ白がぬりきれていない富士山とまだ熟れていない”なし”。そしてまだ成長しきれていない私が
重なって胸が熱くなった。私は思った。これから、ゆっくりと足していこう。私の心のキャンパスに、白い絵の具を・・・。
絵部門の作品、小学校高学年の部、富士宮市立大富士小学校4年、細井裕大さんの絵。中学生の部、富士宮市立富士根北中学校2年、
中村ゆみさんの絵。高校生・成人の部、富士市鈴川西町、大嶽和彦さんの絵。





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