ふじあざみ 第27号(5)

これが、うわさのリサイクルポット
利点
1.茶の間で組み立て、ベランダで育てられる
2.穴をほらずに植林できる
3.ポットが細根を守る上ふたが雑草の侵入や乾燥を防ぐ
4.自分の目で苗の成長を観察できる



■リサイクルポットって、なあに?
「再生ポット」とも呼ばれる、段ボールを組み立てて作った環境にやさしい植木鉢のこと。木を増やしていくためには通常、スコップで穴を掘って苗木を植えていきます。お年寄りや子どもには大変な作業です。また、植えた後にもさまざまな手入れが必要で、育てるのにはとても手間がかかり、植えっぱなしで終わっているケースも少なくないと言います。そこで登場したのが「リサイクルポット」。紙のポットに苗木の根を守ってくれる働きがあるので、森を作りたい場所に「リサイクルポット」を置くだけで、しっかりと育っていきます。

■できないと思っていたことが、
「リサイクルポット」の力で、できちゃうよ!

リサイクルポットを使った新しい植樹の特徴は、苗を自分たちの手でゼロから育てるということ。今まで、苗づくりは専門の人たちが行い、一般の私たちには経験のない世界でした。この「リサイクルポット」を使った方法では、自分で苗を育て、自分の目で生長していく姿を確認することができます。苗を育てる喜びやおもしろさ、生命に対する感動や尊さ、森づくりへの参加意識を実感してほしいと思います。

■森をつくりたい場所に「リサイクルポット」を 置くだけで、
木が育つんだよ!

苗が生長した後、掘り起こしてから植え直す作業は慣れない人が行うと、根づかずに枯れてしまうことも多いと言います。しかし、「リサイクルポット」なら、そのまま地面に置くだけで大丈夫。根は紙のポットの底ぶたを通り抜けて、どんどん伸びて生長していきます。

東 三郎氏 「リサイクルポット」を考え、
森づくりを身近にしてくれたのは


東 三郎氏Saburo

1926年(大正15年)、鹿児島県生まれ。
有珠山の泥流対策等の砂防対策を指導。北海道大学退官後、森林空間研究所主宰、農学博士、北海道大学名誉教授。
専門は砂防学。自然の摂理に沿った砂防の実践「低ダム」を提唱。荒れた土地の植生復元に取り組み、えりも岬などの緑化事業を成功させました。また、豊かな森を市民自身でつくっていこうと呼びかけ、1999年(平成11年)5月から札幌市において「市民参加の森づくりセミナー」を主宰。一般向け著書に「北海道森と水の話」(北海道新聞社)、「森づくりの技と心」(ギミック)などがあります。学術分野の論文と著書も多数。日本林学賞(昭和56年度)、勲三等旭日中綬賞など受賞。
リサイクルポット作りにチャレンジしよう!

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