【特集】 富士山火山噴火対応演習 〜火山灰での車両走行体験〜

■火山灰がウェットな状態での走行体験(桜島火山灰のみ)

桜島火山灰

桜島FF車

▲FF車(ワンボックス)/降灰厚5cm、勾配12%

桜島4WD車

▲4WD車/降灰厚5cm、勾配12%

●FF車:登坂に時間がかかり、軽自動車・ワンボックスでは登坂できませんでした。
●4WD車:比較的容易に登坂できました。

●体験の結果

  • 桜島火山灰と富士山スコリアは車種によって走行しやすさが異なっていた。
  • 4WDの車は比較的容易に登坂できた。
  • FF車は登坂に時間がかかり、軽自動車・ワンボックスでの登坂は困難であった。
  • 降灰厚が深くなるほど走行性は悪くなった。
  • 雨などにより火山灰が濡れた状態の走行性は通常時より悪化した。
  • 参加者からは、「一般車両の場合スリップする可能性が高いため、避難対策に注意する必要がある」といった意見がありました。

※この結果は今回の走行体験の条件下での場合なので、粒径・勾配・堆積厚さ等が変われば結果は変わる可能性があります。

走行映像
走行体験の映像をQRコードから
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静岡県土砂災害警戒区域・特別警戒区域マップ

■降灰の際に注意すべきこと

避難方法

  • 国が実施するヘリコプターによる降灰範囲の調査や緊急の降灰量調査の情報は市町村へ伝達されます。
  • →各市町村から出される避難情報に従って行動し、降灰の厚さが深い所は避難経路として利用しないようにしましょう。
  • 降灰が確認され、避難する際には4WDの車が推奨されます。
  • →走行体験からも分かる通り、2駆(FF・FR)では安定した走行は困難である可能性が高く、スタックすれば他の避難者に影響を与える可能性があります。

二次災害の発生

  • 降灰状態で雨が降ると、地面に雨が染み込みにくくなるため、少量の雨でも土石流発生の可能性が非常に高くなります。【土砂災害(特別)警戒区域・土石流】の範囲に住む方及びその地点を通過する方は、いつも以上に土石流に注意することが必要です。また早めの避難を心がけましょう。

土砂災害警戒区域の範囲については静岡県・山梨県が公開している土砂災害警戒区域マップで調べることができます。

【静岡県】
静岡県土砂災害警戒区域・特別警戒区域マップ
【山梨県】
山梨県土砂災害警戒区域・特別警戒区域マップ
静岡県土砂災害警戒情報補足情報システム
https://www.gis.pref.shizuoka.jp/
山梨県土砂災害 警戒情報システム
http://www.sabomap.jp/

もどる ホーム つぎ FUJISABO通信 令和3年4月 第117号
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221