特集 大沢崩れの過酷な工事現場を紹介!

 ■ 大沢崩れに立ち向かう技術者に聞いてみました!

大旺新洋 現場代理人 谷岡氏

大旺新洋梶@現場代理人 谷岡氏


カモシカと遭遇

カモシカと遭遇
Q.どんな工事現場ですか?
A.標高2,000m以上の場所での工事で通常の工事とは全く違います。大沢崩れの現場では頻繁に落石の音が聞こえます。
いつ落石が発生するか分からない場所ですので、無人の重機で施工を行っています。また、雪が降ると作業できないため、6月〜10月の5ヶ月間しか作業できない現場です。

Q.どんなことにやりがいを感じますか?
A.厳しい条件下の工事ではありますが、下流域の皆さまを護る工事に従事していることです。また、ヘリコプターでの施工等、他の工事と全く違う施工を自分が主体的となって進めていることです。
Q.苦労することや予想外のことはありますか?
A.天候が非常に変わりやすいことです。天候が安定している早朝に作業を行うため、まだ薄暗い林道をライトで照らしながら毎日現場まで1時間歩きます。たまにカモシカと遭遇することもありますが、突然現れるので驚きます。
雷も危険です。標高が高い場所なので横に落ちる事もあります。落雷情報をリアルタイムで確認し、危険な時は避難しています。当然医療機関もありませんので、体調の管理は常に気をつけています。

Q.食事やお手洗いはどうしてるのですか?
A.お弁当を持参して現場で食べています。標高2,000mで食べるお弁当はとてもおいしいです(唯一の楽しみかもしれません…)。
トイレも現場に仮設トイレを設置してあります。もちろんゴミ等は全て持ち帰っています!

Q.最後にひとことお願いします。
A.安全第一で工事を進めます!富士山大沢崩れは私が護ります!

 ■ 1日のスケジュール

スケジュール
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 ■ 補 足
朝9時を過ぎると雲が出てきたり霧が出てくることが多いです。
ヘリコプターは雲や霧が出てくると飛行できません。
このため、日の出とともに作業を開始しています。
経験上、朝9時までが勝負の時間となることが多いです。


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発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221