令和３年度、矢作ダムは完成して５０周年を迎えます。
　５０周年を期に、矢作ダム完成５０周年記念事業実行委員会を設立し、矢作ダム水源地域の歴史、文化、伝統を誇りとしつつ、過去の災害、ダムがもたらした恵みを振り返ることで、矢作ダムの役割・効果を再認識し、矢作ダムに関係する住民の意識向上を図るために、各種記念事業を計画し、実施していきます。

　矢作ダムは、「治水」と「利水」の役割を持った多目的ダムです。治水の面では、台風や大雨によりたくさんの水が下流に流れそうなときにダムからの放流量を調節することで、下流地域を洪水被害から守る「洪水調節」があります。また、利水の面では、家で使う飲み水や洗濯、お風呂の他にも、田んぼや畑で使う水、工場で使う水や、水で電気を起こしたりするなど、たくさんの人が多くのことに使っています。でも、川を流れる水の量は、雨が降ったり降らなかったりして増えたり減ったりするので、いつも必要な量が流れているとは限りません。
　そこで！矢作ダムでは、雨が降ってみんなが使う分より多くの水が流れている時は、決められた量※）までの水を貯めておき、川の水が少なくなると貯めた水を流して補います。このようして天気にかかわらず、いつでもみんなが水を使えるようにしています。

　※）ダムに貯められる水の量には限りがあります。そこで、予め貯められる水の量の内、水道、農業、工業など、それぞれに使う分量を決めてあり、これを「利水容量」といいます。この利水容量は、季節ごとに貯めることができる量を定め、利水者の需要に応じて有効活用しています。

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農業用水

　豊田市、岡崎市など西三河地域の約8,000ヘクタールの田畑に水を届けています。

工業用水

　衣浦臨海工業地帯（碧南市、半田市、刈谷市、高浜市、武豊町、東浦町）とその背後の工業地帯（豊田市、岡崎市、安城市、西尾市、みよし市、幸田町）および名古屋南部臨海工業地帯の鉄鋼、金属、重化学、繊維等工業に給水しています。

水道用水

　西三河地域の7市1町（給水人口約142万人）に水道水を供給しています。

　他の水利用に支障のない範囲で、水力発電を行っています。
　ダム直下流の矢作第一発電所と時瀬発電所を合わせると、最大出力68,400キロワットのクリーンなエネルギーを生み出しています。

　矢作ダム完成５０周年記念事業実行委員会は、各種記念事業として、「記念式典」・「地域主催式典」・「パネル展・パネルリレー」を現在計画中です。（開催内容等の詳細については、随時更新となります。）