信州大学連続防災講演会は6月から県内3箇所で開催され、今回4回目は伊那市との共催により10月1日に伊那市役所で開催されました。
今回は災害・防災に関する3題の講演がありましたが、土砂災害についてご講演された平松晋也教授(信州大学農学部・砂防学)の「地震や降雨による土砂災害からの回避策」についてレポートします。
講演は、
@最近の長野県での土砂災害の動向。
A発生のメカニズム。
B災害に巻き込まれることなく賢く生き残るための方策。
の3点について、写真・ビデオ・調査データなどで解りやすく説明がありました。
まず最初は、今年9月の台風12号により深刻な土砂災害が発生した紀伊半島の災害の特徴について紹介がありました。
ここでは大規模崩壊によるせき止め湖が今も大きな問題となっていますが、大規模崩壊が発生しやすい地域としては、紀伊半島のほかに長野県があげられるようです。その理由は、大規模崩壊は大断層周辺に発生しやすく、その発生要因となる大きな構造線が長野県内には2つあるためです(糸魚川静岡構造線・中央構造線)。