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■ イベント名  丸山地区三六災害から50年
■ 場   所  丸山公民館大会議室(飯田市丸山地区)
■ 日   時  2011年7月10日(日) 18:30〜21:15

会場の丸山公民館  三六災害当時、飯田市丸山地区では王竜寺川、滝の沢、阿弥陀沢などの土石流によって大きな被害を受けましたが、 今回の会場となった丸山公民館は王竜寺川の土石流被害の最も大きかった場所に立地しています。 梅雨明けの猛暑日にもかかわらず会場には約100名が来場しました。




 
会場の丸山公民館         

体験者:今宮町での被災状況説明  体験談では2名の方に当時の災害の様子を語っていただきました。
 王竜寺川の土石流が直撃した今宮町では、翌朝に周囲の民家は柱を残して消え去り、果樹園は棚の近くまで土砂が上がったようです。 その後の被害が予想されたため、王竜寺川の土砂を今宮球場に流し込む対策をおこない、 球場に貯まった土砂は大型ダンプ3,000台分だったそうです。
 
体験者:今宮町での被災状況説明

体験者:滝ノ沢での被災状況説明  滝の沢では、例えようもないもの凄い音とともに押し寄せる山津波を体験され、 滝の沢は災害を発生させる3つの川を背負っていることを念頭に置き、 100年に1回は災害が発生することを子々孫々語り継ぐ必要があることを会場に訴えました。
体験者:滝ノ沢での被災状況説明

 飯田市美術博物館学芸員の村松武さんによる基調講演「丸山地区の地形・地質 起こりうる土砂災害」では、 村松さんの基調講演 「災害を振り返る・上飯田の地形地質・災害に強い地域をつくる」の三つの内容についてご講演いただきました。 ご専門の地形地質については、伊那谷を広く覆う花崗岩は土石流を発生させやすいことを挙げ、 花崗岩が風化しやすい理由を解りやすく説明いただきました。また、活断層が地形の起伏を大きくして扇状地をつくることや、 複雑な伊那谷の地形では災害のタイプも様々であることが解りました。
村松さんの基調講演         

村松さんのご講演のまとめ  ご講演のまとめとして、 災害の履歴を知っておくことが最も大事であることを指摘され、具体的には、土地の条件を知り、先人の知恵に学び、 その記録を残すことなどを提言いただきました。
村松さんのご講演のまとめ    

近日発行予定の伊那谷活断層地質図  なお、丸山地区では50周年記念として小冊子を準備中とのことです。 また、村松さんがご講演の中で紹介された伊那谷の土地条件を知るための「伊那谷活断層地質図」は近日発行予定とのことでした。
   近日発行予定の伊那谷活断層地質図

会場に展示されたパネル  
会場に展示されたパネル