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庄内川流域における 砂防事業の特徴
上流から流出してくる土砂を貯め、下流への被害を防ぎます。
砂防堰堤には、土砂を貯め川の勾配を緩くして急激な土砂流出を防ぐ働きがあります。さらに、土砂がいっぱい貯まることで、川の両岸の崩壊部分を覆い新たな崩壊を防ぐこともできます。このような効果を発揮した後、その後の水の流れによって溜まった土砂を徐々に下流へ安全に流します。
川底や川岸の侵食を防ぎ、洪水や氾濫が起こらない安全な川にします。
床固工は、川底の侵食を防ぐため、低い横工をいくつも階段のように並べ川の勾配を緩やかにするものです。また、護岸工は、川の蛇行を直すことで、川の流れが集中する川岸を保護し、侵食によって土砂が下流へ移動するのを防ぎます。床固工群とは、これらの施設を併用するものです。
山腹工
東濃地区の山々は、数百余年にも渡る陶磁器生産のため、山林伐採が続けられ、少量の雨でも土砂災害が起こりやすい禿山が広がりました。そこで、再び、山々に緑を取り戻すための緑化回復事業が、砂防事業の中でも急務となりました。 とりわけ第2次世界大戦後から実施された、土岐・多治見両市や笠原町の山並みにおける緑化回復事業(団子山山腹工)は、30〜40年の時を経た現在、多くの山に緑が回復しています。
庄内川流域の砂防事業では、より快適な環境との調和についても配慮しています。“自然との共存”は、砂防事業が単なる砂防事業としてではなく、景観や親水性にも気配しています。 今後、東濃西部学園都市構想を始め、ますます進展することが予想される当地域では、砂防事業として地域計画を支援するとともに周りの景観や自然環境との調和を重視した事業を進めていきます。