身近な庄内川で自然環境を学ぼう 【志段味西小学校の総合学習を支援しました】

 庄内川河川事務所では、子どもたちが庄内川や矢田川で川に入って生物をとったり、川あそびを体験することで川への理解を深め、川にすむ水生生物を間近に見ることを通して、河川環境や生物の多様性を実感してもらう機会を提供。子どもたちが安心して川遊びを楽しめるよう、安全確保のための準備やサポートを行い、小学校の「総合学習」を支援しています。
 5月25日(月)には、名古屋市守山区上島(吉根橋下流の庄内川河川敷)で、タモ網を使っての水生生物捕獲と水質調査をサポートし、志段味西小学校4年生96名の総合学習を支援しました。

●開催場所: 名古屋市守山区上島 庄内川左岸30.6km付近 吉根橋下流
●講 師: 名古屋市水辺研究会 國村代表 他3名

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水生生物捕獲と水質調査のグループに分かれて活動する子どもたち
(吉根橋から見た会場風景)

≪身近な川にいる水生生物を捕獲して観察≫
 真夏を思わせる太陽の下、引率の先生とPTAのみなさんに見守られながら、志段味西小学校の4年生が学校から歩いて吉根橋下流の庄内川河川敷に到着しました。
 初めに、講師の名古屋市水辺研究会のみなさんから、タモ網を使ったガサガサ捕獲のやり方を教わり、その後に川に入って水生生物とりを楽しみました。捕まえた水生生物は、種類ごとに分けて水槽に入れられ、國村代表からそれぞれの詳しい説明がありました。児童たちは、わかりやすく名前が表示された水生生物を、間近で興味深く観察。捕まえた36種の水生生物の中には、東海地方にしかいないトウカイコガタスジシマドジョウという絶滅危惧種もいました。今回は、トンボのヤゴが10種類と多く見つかり、庄内川の河川環境が比較的良い状態になってきていることもわかりました。
 また、透視度計を使って水道水と川の水の透明度を比較する水質調査と、パックテストによる簡易水質検査にもチャレンジしました。
 引率の先生からは、「川が身近にあっても、普段は危険だから近寄らないようにと指導しています。今の子どもは、昔のように川で遊ぶ機会がありませんから、今日は、注意しないと危険だということも教わりながら、楽しさも知ってほしいと思います。子どもたちにとっては、本当に良い機会になりますね。」との言葉が寄せられました。

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学校から河川敷まで歩いて元気にやってきた子どもたち

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これからの活動内容や注意点について話を聞く
子どもたちとPTAのみなさん

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二カ所に分かれて、タモ網での捕獲にチャレンジ!!

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「いっぱいいるよ!」「あめんぼ発見!」「お魚ゲット!」 あちこちから歓声が飛び交いました

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捕まえた水生生物について説明する國村代表

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一列に並んで説明を聞きながら水槽の水生生物を観察しました

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東海地方にしかいない
絶滅危惧種のトウカイコガタスジシマドジョウ

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川の水を採取しパックテストで
酸性かアルカリ性かを調べました

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透視度計を上からのぞいて水道水と川の水の
透明度の違いを見比べました

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川遊びをする時の注意点を話す
庄内川河川事務所調査課の新田地域連携グループ長

平成27年5月25日(月) 晴れ 気温28℃
水温22℃  水質調査 pH7.5~8.0(パックテスト)  COD(mg/L) 7.0 (パックテスト)  透視度 約50cm

捕れた生物(36種類)
コイ、フナ、オイカワ、モツゴ、タモロコ、タイリクバラタナゴ、カダヤシ、ブルーギル、カマツカ、トウカイコガタスジシマドジョウ、カワヨシノボリ、トウヨシノボリ、ヌマエビ、スジエビ、アメリカザリガニ、モクズガニ、マシジミ、ハグロトンボ、コオニヤンマ、ナゴヤサナエ、ミヤマサナエ、オナガサナエ、ヤマサナエ、アオサナエ、コヤマトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、コカゲロウ、ヒゲナガカワトビケラ、ウルマーシマトビケラ、コガタシマトビケラ、ニンギョウトビケラ、ヒラタドロムシ、コオイムシ、アメンボ、シマイシビル