川遊びを通して自然環境を学ぶ【志段味西小学校の総合学習を支援しました】

 庄内川河川事務所では、子どもたちが川に入って生物をとったり、楽しく川を体験することで川への理解を深め、川にすむ水生生物を間近に見たり、直接触れることなどを通して、河川環境や生物の多様性を実感してもらう機会として、小学校の「総合学習」を支援しています。
 6月18日(水)には、名古屋市守山区上島(吉根橋下流の庄内川河川敷)で、タモ網を使っての水生生物捕獲と水質調査をサポートし、志段味西小学校4年生127名とさくら学級3名の総合学習を支援しました。

●開催場所: 名古屋市守山区上島 庄内川左岸30.6km付近 吉根橋下流
●講師: 名古屋市水辺研究会(代表・國村氏、村松氏、藤森氏)

活動状況1
子どもたちの到着前に集合場所を整え
水槽ほかを準備する支援者のみなさん

活動状況2
PTAのみなさんに見守られて安全な環境下で
水生生物捕獲を楽しむ子どもたち

≪身近な川で楽しみながら学ぶ校外学習≫
 引率の先生と教育実習生、PTAのみなさんに見守られて、志段味西小学校の4年生が吉根橋下流の庄内川河川敷に到着。名古屋市水辺研究会の國村代表から指導を受け、バケツ係とタモ網係に分かれて、水生生物獲りを楽しみました。捕まえた28種類の水生生物の中には、クサガメとアカザの赤ちゃん、東海地方にしかいないトウカイコガタスジシマドジョウという3種類もの絶滅危惧種がいて、子どもたちも大喜び。水生生物は種類ごとに水槽に入れられ、國村代表から説明を聞いて、興味深く観察することができました。また、透視計を使って水道水と川の水の透明度を比較する水質調査と、パックテストによる簡易水質検査にもチャレンジしました。
 同行していた教育実習生からは、「僕も子どもの時に川遊びは経験していますが、学校だけの行事として行われていたので、水生生物の説明もなく水質調査などもありませんでした。今日のようにきちんと支援してもらえる川遊びは、子どもにとってより心に残る校外学習になりますね。」との言葉が寄せられました。また、サポート役として参加したPTAの方からは、「個人ではできないことをしていただいてありがたいです。」「川の近い学校ならではの行事で、楽しかったですね。」「こんなに多種の魚が身近な川にいるとは思いませんでした。説明も聞けてよかったです。」との感想を聞くことができました。

活動状況3
斜面ですべらないように
庄内川河川事務所の職員がサポート

活動状況4
これからの活動内容や注意点について
話を聞く子どもたち

活動状況5
教わったように足で追いたてながらタモ網での捕獲にチャレンジ

活動状況6
「ほらほら見て、捕まえたよ」バケツ係の出番です

活動状況7
あちこちから「いたいた捕まえた!」
の声が飛び交いました

活動状況8
川原の石の上に脱ぎ捨てられた
オナガサナエのヤゴのぬけがら

活動状況9
捕まえた水生生物について説明する國村代表

活動状況10
一列に並んで順序よく水槽の水生生物を観察しました

活動状況11
村松さんに教わりながら父兄のみなさんも興味深く観察

活動状況12
クサガメは臭いカメだと聞いて
匂いをかいだら「やっぱりくさいよー!!」

活動状況13
パックテストでは川の水を吸い上げ
振って色が変化するのを待ちます

活動状況14
パックテストで変化した色を見て
川の水がややアルカリ性だとわかりました

活動状況15
横から見てもわからない水道水と川の水の
違い透視計を上からのぞいて見比べました

活動状況16
川遊びでの注意点について話す
庄内川河川事務所の海野地域連携課長

平成26年6月18日(水) くもり 気温27℃
水温23℃  水質調査 pH8.0(パックテスト)  COD (mg/L) 15.0 (パックテスト)

捕れた生物(28種類)
ギンブナ、オイカワ、モツゴ、タモロコ、ニゴイ、コオライモロコ、カダヤシ、ブラックバス、カマツカ、ウキゴリ、ヨシノボリ、トウカイコガタスジシマドジョウ、アカザ、トウヨシノボリ、ヌマエビ、スジエビ、アメリカザリガニ、モクズガニ、ヤゴ(ハグロトンボ)、ヤゴ(コオニヤンマ)、ヤゴ(オナガサナエ)、アメンボ、ヒラタドロムシ、ウルマシマトビケラ、コガタシマトビケラ、クサガメ、ヒル、サカマキガイ