庄内川河川事務所では、子どもたちが川に入って生物をとったり、楽しく川を体験することで川への理解を深め、川にすむ水生生物を間近に見たり、直接触れることなどを通して、河川環境や生物の多様性を実感してもらう機会として、小学校の「環境学習」を支援しています。
6月27日(金)には、春日井市高蔵寺2丁目 (新東谷橋上流の庄内川河川敷)で、タモ網を使っての水生生物捕獲と水質観察をサポートし、春日井市立中央台小学校4年生26名の環境学習を支援しました。同校が庄内川河川敷で、環境学習の一環として川遊びを体験するのは、今回が初めての取り組み。庄内川河川事務所を始めとする、各種サポート団体の協力があって実現したもので、これからの継続実施が期待されています。
●開催場所: | 春日井市高蔵寺2丁目(新東谷橋上流の庄内川河川敷) |
●指導: | 土岐川観察館 |
●サポート団体: |
かすがい環境まちづくりパートナーシップ会議(環境学習ネットワークグループ) 国土交通省庄内川河川事務所 |
新東谷橋から見た活動場所
サポート団体のみなさんに見守られて
水生生物捕獲を楽しむ子どもたち
≪川とのふれあいを通して学ぶ校外学習≫
引率の先生と共に学校を出発し、バスで高蔵寺駅に到着した中央台小学校4年生の子どもたち。駅から庄内川河川敷までは、元気に歩いてやってきました。まずは河川敷の広場で、それぞれ持参したお弁当で昼食をすませた後、愛知県環境部から取り寄せたCODパックテストにより庄内川の水質検査を実施し、比色の結果「少し汚れた水」であることがわかりました。
次はガサガサ探険に取り組み、今回指導をお願いした土岐川観察館の宮島館長から、安全に川の中に入るための注意や、水生生物のとり方などを教わり、各自がタモ網を持ってのガサガサ探険に挑戦。サポート団体のみなさんが列になって並び、安全に活動できる範囲を示しながら見守る中、水生生物とりと川遊びを楽しみました。
捕獲後は、土岐川観察館の職員から水生生物についての説明を聞き、興味深く観察することができました。また、透視計を使った水質観察と、生息している水生生物から水質を判断するカワゲラウォッチングにより、この地域の庄内川が「ややきれいな水」であることがわかりました。
引率の先生からは、「遠足で東谷山フルーツパークに行くため東谷橋を渡った時、多くの児童から『川に入ってみたい』と言う声が聞かれました。ちょうど社会や理科の授業で、川について学ぶ機会もあり、橋の上から眺めるだけではなく、間近で川と親しみ、自然の中にいる生き物とも触れ合うことができたら、良い環境学習になると考えました。今回、サポート団体の多くのみなさんの協力により、校外での環境学習ができてありがたいと思っています。これが他校にとっても良い前例となればいいですね。」との感想を聞くことができました。
引率の先生もしっかり川に入れるウェアで
サポート体制は万全です
パックテストで川の水質を調べました
子どもたちより先に現場の準備に向かう
サポートのみなさん
見守られながら浅瀬を渡る子どもたち
土岐川観察館の宮島館長から
水生生物とりの注意点を聞く子どもたち
「何かいたよ!」「捕まえた!」
楽しそうな声が響きます
「これ何ですか?」「僕のも見てください!」
宮島館長さんは大忙し
みんなで捕まえた水生生物が
タライにいっぱい集まりました
土岐川観察館の職員さんに、捕まえた水生生物についてくわしく教えてもらいました
地元のミニコミ紙「春日井くらしのニュース」
の取材を受ける宮島館長
川遊びでの注意点について話す
庄内川河川事務所の海野地域連携課長
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平成26年6月27日(金) 晴れ 気温28℃ 水温23℃ 水質調査 pH7.0(パックテスト) COD (mg/L) 8.0 (パックテスト) 透視度 70.5cm |
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捕れた生物(10種) 魚類:オイカワ、カワヨシノボリ、アブラハヤ、アカザ その他の生物:ミナミヌマエビ、ヒラタドロムシ、ヒゲナガカワトビケラ、ハグロトンボ、コオニヤンマ、オナガサナエ |