国土交通省では毎年7月21日から31日までを「森と湖に親しむ旬間」として、森林やダムの担っている役割や重要性への理解を深めてもらい、水源地域
の保全や上・下流にわたる連携の動きが広がることを目的にいろいろな催しを開催しています。
7月25日(木)には岐阜県東・中濃に位置する5つのダム(丸山ダム・阿木川ダム・大井ダム・矢作ダム・小里川ダム)合同でダムツアーを実施しまし
た。3つの巡回コースを設定し、ファミリー層を中心に合計70名が参加しました。
庄内川水系の小里川ダム
重力式コンクリートダム
木曽川水系の阿木川ダム
ロックフィルダム
木曽川水系の大井ダム
重力式コンクリートダム
木曽川水系の丸山ダム
重力式コンクリートダム
このうち、小里川ダムを出発するコースでは、新聞や市の広報紙などの告知により昨年の倍を数える申し込みで39名が集り、小里川ダム (岐阜県恵那市・瑞浪市)、阿木川ダム(岐阜県恵那市)、大井ダム(岐阜県恵那市・中津川市)丸山ダム(岐阜県八百津町・御嵩町)の4箇所を2台のバスで 巡りました。
○ 最初に訪れた小里川ダム(庄内川水系)
小里川ダムは重力式コンクリートダムで、洪水調節を行い、河川環境の保全のための流量の確保や発電を行うことを目的としています。
普段は入れないゲート室内に入って放流の様子を見たり、展望テラスから雄大なダムを見上げたり、ペットボトルを使った簡易モデルでダムの役割を理解した
りなど、働くダムの様子を肌で感じていただきました。
ヘルメットをかぶって
ゲート室内を見学します
展望テラスではペットボトルでダムの
しくみを学びました
パネル展示を見ながら
涼しい通廊を移動します
直下で眺めるダムは
すごい迫力です
○ 2番目に訪れた阿木川ダム(木曽川水系)
阿木川ダムは岩石を積み上げたロックフィルダムで、洪水調節、河川環境の保全並びに新規利水の供給(上水道用水・工業用水)を目的とし、最近では空芯菜
を利用した水質浄化と地域活性化も話題となっています。
ロックフィルダムの天端から
恵那市が一望できます
ダムの内部の監査路を
歩きながら解説を聞きます
○ 3番目に訪れた大井ダム(木曽川水系)
大井ダムは福沢諭吉の養子で、日本の電力王ともいわれた福沢桃介が手がけた重力式コンクリートダムで、日本初の高さ50mを超える発電用ダムです。
NHK大河ドラマ「春の波濤」でも紹介されました。
大井ダムが作られてできた
自然の造形美、恵那峡を天端から眺めました
ダム下流の発電所を見学
太い管の中を水が流れます
○ 4番目に訪れた丸山ダム(木曽川水系)
丸山ダムは、洪水調節と発電を目的とした重力式コンクリートダムです。洪水調節の機能を向上させ、取水の安定化を図るため、現在よりやや下流側に移動し
て約24.3メートル高くする国内最大級の嵩上げ事業が現在進められています。
普段は立ち入り禁止のダム直下へ
操作室ではコンピュータによる
監視、制御をしていることを学びました
参加者のみなさんは、それぞれのダムの職員の案内で20度以下の涼しい堤体内やダム直下、天端などを歩きながら、ダムの構造や役割などを学ぶ体験をしま した。参加者からは「普通は入ることのできない内部を見ることができてよかった」「ダムの中は半袖では寒いくらい涼しくて気持ちよかった」「歴史に残る特 徴的なダムをいろいろ見学できておトクだった」「いろいろ質問に答えていただき、楽しい時間を過ごすことができた」「いろんなダムに連れていってもらえ て、大人も子どももとてもいい勉強になった」等の感想が寄せられました。