富士海岸の整備と効果

侵食対策

富士海岸は、富士川河口から東へ向かう沿岸漂砂(えんがんひょうさ)が卓越する海岸です。富士川からの流出土砂の減少や田子の浦港の建設による漂砂の遮断によって、昭和35年(1960年)頃から各地区で侵食が進むようになりました。
当事務所では、昭和49年(1974年)の「富士海岸保全対策検討会」で提案された離岸堤工法をもとに、「離岸堤」、「消波堤」を設置しています。また、砂利や小石などを海岸に敷き詰めて前浜断面積を大きくすることで自然の形で海岸を保つ「養浜(ようひん)」を実施しています。

海岸浸食の経年変化
消波提の例
養浜の例

高潮対策

富士海岸における高潮対策は、これまでの災害の経験を踏まえ各種のデータを分析、検討し、堤防高T.P.+17.0メートルを基本とした日本一高い高潮堤防を築造しています。
この高さは、伊勢湾台風級の高波が来襲した場合に背後の人家等に被害を与えない高さです。

高潮堤防例 沼津工区
高潮堤防例 富士工区