木曽三川河口部の耐震対策 進捗状況
木曽三川河口部の地震・津波対策について

1.地震・津波対策の必要性

木曽三川河口部は、南海トラフ巨大地震などによる津波の遡上が予想されています。
濃尾平野は緩い砂層で覆われており、地下水位も高いことから、地震発生時には地盤の液状化により、堤防の変形・沈下のおそれがあります。
また、我が国最大の海抜ゼロメートル地帯であり、地震により堤防が決壊すれば、長期間湛水したままの状況が続くなど、甚大な被害が予想されます。

2.地震・津波対策の目的

浸水被害のリスクが高い木曽三川河口部において、地震による河川堤防の沈下の抑制等を行い、浸水被害の軽減を図ります。
地震により堤防の沈下等が生じた状態で、津波※1による被害の恐れがある箇所については、2022年1月に完了しました。
上記の対策と併せて2021年度より、近年の平均年最大規模相当の高潮※2での浸水による被害の恐れのある箇所について、必要な対策を実施し、さらなる効果を発現させることを目指します。
※1、※2については、3.の概念図を参照

3.木曽川水系河川整備計画における地震・津波対策の考え方

    
地震後の堤防の沈下等が生じた状態で、津波による浸水被害の恐れのある区間について、地盤改良等を実施します。
地震による沈下の影響が大きい高潮区間の全区間において、堤防の天端盛土等を緊急対策として実施します。
緊急対策を行っても地震後の堤防の沈下等が生じた状態で、近年の平均年最大規模相当の高潮による浸水被害の恐れのある区間について、地盤改良等を実施します。
※1) 津波水位:数十年から百数十年に一度程度の頻度で到達すると想定される津波による水位
※2) 近年の平均年最大規模相当の高潮:木曽川水系河川整備計画の目標としている高潮。
木曽三川河口部は、伊勢湾内湾に位置しており、津波が減衰することから、想定される津波水位よりも、近年の平均年最大規模相当の高潮が高くなると想定。

4.地震・津波対策の工法

地震・津波対策は、地盤等の液状化による堤防の沈下を抑制することを目的に実施するものです。
実施する地震・津波対策の主な工法は以下のとおりです。
@. 天端盛土
・地盤の液状化によって沈下する堤防の高さを確保する
A. 地盤改良
・堤体の液状化を抑制する
対策のイメージ
天端盛土と地盤改良の対策のイメージは以下のとおりです。
なお、対策工事にあたっては、現地条件等を踏まえ、今後検討を実施していく予定です。


 
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