河川敷などの草刈りや野焼きをしている光景をみかけますが、自然のままでよいところもあるのでは?どのような基準で行っているのですか?



堤防除草は、洪水を安全に流すための河川堤防が常にその機能を発揮できるように、また良好な維持管理が行なえるように実施するものです。

■除草の目的は次のとおりです。

  1. 堤防の点検及び危険個所(法崩れ、漏水等)の発見をしやすくするとともに、洪水時の水防活動を容易にします。
  2. 土でできている堤防が雨や洪水によって削られにくいように表面に芝を植えますが、雑草の繁茂をおさえて芝の根の密度を高め、芝による土の緊縛力を維持します。
  3. 景観を維持し、河川の親水性を保つ等の環境の保全を図ります。
  4. その他

      イ、害虫の発生・繁殖を防止する。

      ロ、管理用通路の通行障害を無くす。

      ハ、枯れ草による火災を防止する。

      ニ、ゴミ投棄を防止する。

      ホ、堤防周辺の生活環境の悪化を防止する。等

このように、除草は河川の維持管理上重要な作業であり、堤防や高水敷のうち、施設の管理や環境保全の観点から必要な範囲のみを実施してきています。
除草後の刈草処理については、市町村の焼却処理場の能力に限界があることから周辺地域への影響が極力少なくなるよう配慮しながら現地焼却を行なっているのが現状です。しかし、現地焼却が良いとは考えておらず、将来に向けて現地焼却を減らしていく方向で進みだしたところです。
今後も地域住民の要望を踏まえながら先に記した目的を達成できる範囲において適切に実施していきたいと考えております。
なお、河川を管理しているのは建設省、県、市町村とわかれておりますが、ご意見等ございましたら各担当窓口へご相談ください。

■堤防・高水敷横断模式図



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