タイトル

「富士山火山噴火緊急減災対策砂防計画」とは
 富士山の噴火に伴う 土砂災害を軽減(減災(げんさい)) することを目的に、 ハード対策ソフト対策をとりまとめたもので、噴火発生時の緊急時だけではなく、 平常時からの準備対策なども含めて考えた計画です。
 今回、富士砂防事務所、静岡・山梨両県が策定した 「富士山火山噴火緊急減災対策砂防計画(基本編)」は、計画の基本的な方針をとりまとめたものであり、 主に
「対策すべき土砂移動現象の決定」「対策の考え方」 「緊急時に実施するハード・ソフト対策の概要」
の3つの柱からなっています。

対策すべき土砂移動現象の決定
 富士山の火山現象は、いつ・どこで発生するかの予測も難しく、全ての現象・規模に対して対策を立てることは、大変困難です。
 従って、「基本編」では、火山現象の中でも、溶岩流、 融雪型火山泥流(ゆうせつがたかざんでいりゅう)、 降灰後の土石流の3つの土砂移動現象に対して噴火シナリオを策定し、 とりまとめています。
 シナリオは、富士山で発生した過去約3,200年間の噴火を基に、噴火規模などにより7つのケースにモデル化し検討しています。

対策の考え方
 ハード対策については、段階的な目標を定めて整備を進め、噴火時等には緊急的な対策を実施します。
ソフト対策については、より規模の大きい噴火を含めた土砂移動現象に対して、できる限りの減災(げんさい)対応に 取り組みます。
緊急時の減げん災さい対策は、緊急時に対策を実施する期間を、噴火の前後数週間~2、3カ月と想定し、限られた時間に限られた資機材を用いて、緊急ソフト対策と緊急ハード対策を、迅速かつ効果的に実施します。
 基本編では噴火シナリオの時系列に沿った緊急ソフト対策・緊急ハード対策の実施タイミングについて整理しました。ただし、火山活動の予測は難しいことから、現象の推移に応じて柔軟に対応します。
図1:被害の想定影響範囲(例)
図 1:被害の想定影響範囲(例)
図2:想定される噴火シナリオと主な対策メニューの実施のタイミング

図2:想定される噴火シナリオと主な対策メニューの実施のタイミング

もどる ホーム つぎ FUJISABO 通信 平成28年3月17日 第97号
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221