【特集】 大災害に備える 〜令和3年度に実施した訓練・演習〜
洪水対応演習

洪水対応演習

 富士砂防事務所では、災害発生時の体制に万全を期することを目的として洪水対応演習を実施しました。この演習では、富士砂防事務所管内で大雨警報が発令され、土石流が発生した場合を想定して、出水期前に土砂災害発生時における事務所内での行動、関係機関との連絡、被災箇所の緊急復旧等の手順を確認しました。

降灰量・浸透能調査及び火山灰走行実験

降灰量・浸透能調査及び火山灰走行実験

 中部地方整備局管内の砂防事業の担当者が集まり、火山噴火直後の降灰の厚さを調べる降灰量調査や、火山灰の堆積性の違いによる浸透性の違いを調べる浸透能調査の演習を実施しました。また火山灰の上を車で走行し、自動車の走行性能の課題等を確かめる実験を実施しました。走行実験には富士山スコリアと桜島火山灰の2種類を用いました。


降灰量調査・浸透能調査とは?

 国土交通省では火山噴火が起きた場合に「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する
法律(土砂災害防止法)」に基づく緊急調査として降灰量調査・浸透能調査を実施します。

照明車

■降灰量調査
 火山噴火直後の降灰量調査では、天候等次第でヘリコプターによる調査が実施できないことが想定されるため、実際に火山灰を採取して降灰量(降灰厚さ)を調査します。

対策本部車

■浸透能調査
 降灰があると、雨水が浸透しにくくなり泥流や土石流が発生しやすくなります、このため、火山灰の堆積状況の違いによる浸透性の違いを調査します。

大規模土砂災害合同演習

大規模土砂災害合同演習

 大規模土砂災害を想定した合同演習を管内の関係する自治体や中部地方整備局防災担当部署の方々とともに実施しました。座学ではスラッシュ雪崩発生のメカニズムをテーマに山梨大学の後藤准教授にご講演いただきました。演習では管内でまとまった雨が降り、河道閉塞が発生した状況を想定し、各行政関係機関同士の情報共有体制や役割分担について確認しました。

富士山火山噴火対応に関する演習

富士山火山噴火対応に関する演習

 富士山噴火を想定した緊急減災対策工法についての演習を災害時等応急対策業務協定締結者、砂防ボランティアの方々とともに実施しました。演習では富士山の噴火警戒レベルが1→3(入山規制)に引き上げられ、噴火が発生すると予想される状況を想定し、降灰後の土石流による被害軽減のための緊急対策をオンライン上で図面を共有しながら検討を行いました。午後には火山噴火後の降灰量・浸透能調査の演習を行いました。また中部地方整備局が保有する災害対策車両と衛星小型画像伝送装置(Ku-SAT)の操作訓練も実施しました。

 
もどる ホーム つぎ FUJISABO通信 令和4年4月 第121号
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221