【特集】 由比地すべり対策事業 〜リアルタイム観測について〜

■地すべりの発生について

 地すべりとは、斜面の一部あるいは全部が、地下水の影響と重力によって、斜面下方に移動する現象です。移動する土の量が大きいため、大きな被害をもたらします。また、一旦動き出すと止めることは大変困難です

●地すべりの発生

 地すべりを発生する地盤には「土をすべりやすくするすべり面」が形造られています。雨が地下にしみこむと、地下水位が上昇し、すべり面に水が供給され、斜面がすべり出します。一度、動き出した地すべりはどんどん拡大していき、斜面の下にある家や鉄道・道路などを破壊します。富士砂防事務所では、対策工事を進めると同時に、地すべりの動きをいち早く察知するため、多数の観測機器を設置し監視を続けています。

地すべり崩落の発生画像

■リアルタイム観測機器の種類

 由比では様々な観測機器を用いて、地すべりの発生をリアルタイムで監視しています。リアルタイム観測機器は主に@地表の変動を捉える(赤矢印)ものとA地中の動きを捉える(青矢印)ものがあります。また、自然条件が地すべりの発生に大きく係わることから、雨量や地下水位(黒矢印)を観測しています。
 これらのリアルタイム観測機器は、24時間自動的に観測結果を事務所に送り、遠隔監視をおこなっています。

リアルタイム計測機器



もどる ホーム つぎ FUJISABO通信 令和2年10月 第115号
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221